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「どうも…。契約に関しての話を続けさせていただきます」


 彼女は仕切り直し、説明を続けている。


 透き通るような白い肌、澄んだ美しい瞳、男を惑わす魅惑的な唇。美人だが凛としている。


 ダメだ、美人を目の前にしても何も閃かない。寧ろ完璧過ぎてつまらないのだ。


「この内容で問題なければ、こちらに署名捺印をお願い出来ますか?」


 取り敢えず、サインしてから考えよう。


 俺はボールペンを手に書類にサインをする。


「ありがとうございます」


「君はオフィスラブの経験は?」


「あの……私の恋愛遍歴を只野先生にお話しする必要はないかと」


「問題ない」


 ガードの固い女だ。

 何かヒントをくれてもいいだろう。

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