カクヨムの新たな取り組みについてについて その1

 「平成」に代わる新たな元号が「令和」になると発表された平成31(2019)年4月1日、カクヨムさんから重要なお知らせがありました。


 【重要】カクヨムへの作品投稿でユーザーが収益を得られるようにします


 自分がこの作品の冒頭でここを一部有料化に……読者が本1冊分の印税ほどの金額を作家さんに直接支援できるようにしませんか? と提案してから約2年と7か月。驚くほど多くの反響をいただいておりましたが、まさかこのような形で早くも現実になろう(シャレではない)とは!

 

 これは言い出しっぺ(で、いいのかな? 本当に?)の自分が黙っているわけにはいきますまい! というわけで前回の予告から急遽変更、カクヨムの新たな取り組みについてについて書こうと思います。



 カクヨムさんからのお知らせによると、収益を得る方法は大きく2つだそうです。


 1.小説に広告を掲載


 2.読者がお金を払う



 1.の作家さんが広告の売上で収入を得られる仕組みは、最近、無料マンガアプリでも導入されていましたね。


 広告もあまり多すぎるのはちょっとどうかと思いますが、広告はマンガ雑誌の中とか裏表紙とか、文芸誌にも普通に載っているもの。


 書籍でも投げ込み(=本や新聞にはさみ込む別刷りの印刷物)チラシとか、本体のページの後ろの方、奥付の後に版元さんの本の広告があったりするので、女性向けの純愛小説を読み終えたあとに男性向けエロゲームの広告がどんと出る、とかでなければいいのではないかと。


 そういえば、昔……書店員になる前の昔だから大昔、文庫とか買うとよく結婚紹介所のチラシがついてきましたっけ(遠い目)。

 最近はとんと見かけませんが……もう手遅れだから? ほっといて。


 今でも本を買った袋に一緒に資格の通信講座のパンフとかが入っていることがありますね。あれはねー、そこの会社からチラシがビニールの手提げ袋に入った状態で書店にどさっと送られてくるんですよ。


 お客様に商品を入れてお渡しする袋も書店でお金を出して用意しているものなので、無料でもらえるのは助かるし、そちらの会社でもチラシを配る手間が省けて宣伝になる……というわけですが。


 無料ただでもらったものにあまり文句をいうのもなんですけど、あの袋は正直言って使いづらい。大きさが中途半端で、週刊誌センテンス・スプリングかNHKのテキストぐらいしか入らないし、ジャンプ入れるとぎちぎちになるし、ビニールが薄いせいで、雑誌の端とかで簡単に破れるし。


 たがが雑誌の端とあなどるなかれ。

 雑誌についてる付録の小冊子は、店に届いたときは別々になっていて、お店に並べる前に書店員が中にはさんで輪ゴムで閉じるのですが、特に女性ファッション誌とかの端は、うっかり触れると指が切れます。あれは凶器。絆創膏は書店員の必需品なのですわ。


 その点、通常お店で使っている店名入りのビニールの手提げ袋は、わりと丈夫で安心で……って、話が脱線しまくりました。


 自分は雑誌の担当はしたことがないのであまり詳しくないですが(うちの店では、品出しはジャンルを問わず全員がしてました)、結婚情報誌とかは分厚く、中身はほとんどカラーページで、ゴージャスな付録がついていても、値段はぜいぜい300~400円前後。また、逆に買うひとが限られた専門誌は薄くて中身はほとんどモノクロでも1000円以上はしたりします。


 広告があるおかげで、読者は雑誌を安く買うことができるわけで。こうして考えると、出版と広告、書店は昔から縁が深い。


 そもそも書店の店頭で見かける手描きのPOP。POPは英語の(Point Of Purchase=販売時点の)の略称ですし。


 2.の読者がお金を払う、について、まだ具体的な方法のアナウンスはありませんが、作家さんが直接読者お客様に作品を販売できるようなったら、ユーザーは広告を見るだけでなく、個人で広告を買えるようにする(自分の作品の広告を出す)とかもできそうです。


 もしくは、ファンが好きな作品の広告を出して応援するってのもアリかもですね。


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