第17話 忘れ物
夏のある日 田舎の方の、JR□□駅の前に居た。
ここは 高1で、学校を辞めてしまったhちゃんの家の最寄駅。
同じ県内ではあったけど、自宅からだと 1時間は かからないけど
ゆうに、40分位は 離れた所です。
hちゃんが 辞めると言って、学校へ来なくなった時には
他の友達や、一人ででも 説得に通ったりしたのに、叶わず。
今では 同じ辞めた者同士として、時々 会って、遊んでいた。
駅に着いたら、hちゃんが 「今 彼氏が来るの」 と言う。
hちゃんの彼氏は 辞める・辞めないの話の頃からの 付き合い。
自動車整備の仕事をしている方で、赤い新車のブルーバードに乗っている。
じゃぁ って事で、ベンチに座ろうとしたら、財布が置かれてて
「忘れ物だね」 と、駅窓口に 届けに行った。
hちゃんと2人 中に通され、事務的 手続きをする事になった。
それが終わっても まだ、彼氏さんは来てなくて 別の車が。
hちゃんが「えっ 違う車で来たんかな?」っと その車に
少し近寄ってみたけど、即 違うのに、気付いて 引き返す。
すると 助手席から 両腕を出し、身を乗り出してきて
「何してるのぉ~」
っと 男性が、声をかけてきた。
hちゃんは 無視した感じだったけど、私は
『落し物の財布を 届けてきたの』 と 答えた。
「えらいんだねぇ~」 と。
hちゃんは 「あんなん無視無視」って、感じで 怪訝な様子だったけど
私には 答えてしまう、理由があった。
その車は Y30だったからだ。
『ふん♪ エラいでしょっ』
っと 遠巻きに、会話を2・3回している所へ、彼氏さんが やってきた。
hちゃんは 彼氏さん方へ行ったけど、私は Y30に 近づいていて。
運転手を見たかったんだ。違うとは わかってても、つぃ見たかった。
ちょっと屈んで 向こうを覗いて見ると、もちろん Tさんではない。
近づいてきた事で もっと慣れ慣れしく、助手席の人が 話しかけてくる。
「どこ行くの?」
『わかんない、友達の彼氏さんが 来たから、一緒に乗ってく』
「カップルだけにしてあげたらぁ?」
『で、私は どうしたらイイの?w』
「俺たちと 一緒に行こう」
『ははw 無理ぃ~』
っと 言いながら、やっぱり 運転手の人が、気になっていた。
運転手の人は 時々、こっちを見るには 見るけど、あんまり関心無い様だった。
hちゃんに 呼ばれ、行こうとした時に、駅員さんが 出てきて
「財布の持ち主が 出てきたんですよ」と
えっ?もぉ?? っと思ったけど、あ・さっき そういえば、子連れの人と
すれ違ったか。
hちゃん と 引き返して、窓口の方へ。予想した通り すれ違った人でした。
1割って事で 千円もらって、上機嫌で 出てくるとまだ Y30は停まってた。
「お礼もらえたのぉ?」 と
『うん 素行がイイと、ご褒美もらえるんだぁ』
「俺たちにも ご褒美分けてよぉ」
『ダメぇ~w』
hちゃんの 彼氏は、公衆電話で 電話をしていました。
すぐには 出ないんだなっと思って、からかいついでに 私は引き続き、会話した。
電話が終わって 戻る彼氏さんに、何故か 不機嫌になっているhちゃん。
??わかんないけど 気まずい感じ?
どうやら 私の家の方側の、市街地の方へ行くと言っている。
そんな様子を しっかり、助手席の人も 見ちゃってるから
「何か マズくない?」みたいな 表情を、私にするし…
久々に Y30 乗ってみたい気持ちが、ウズウズしてたから。
『市街地の方 行ってくれる?』 と尋ねると
振り向いて 「大丈夫やな?」っと、運転席の方が 頷いて。
私は Y30の、後部座席に乗って。hちゃんと彼氏さんには
その後をついてきてもらう事にしました。
積極的に 話しかけてくる、助手席の人は Nさん・3つ年上の人。
運転席で 寡黙な人は、Sさん。二人は 同級生だそうだ。
Nさんが 事故って、今は 車が無いから、一緒に遊んでいるそう。
事故ったと聞いて、益々 Nさんに 興味が無くなり、私は Sさんが
気になっていた。 何と言っても Y30に乗っているんだもん。
Nさんが ガンガン話しかけても、「おん」とか位しか 答えないSさん。
私が 看護学校へ行っているんだというと
「彼女 紹介してぇ~」 とか言ってくる、軽い感じな Nさん。
2人共 彼女が居ないと聞いて、俄然!Sさんに ロックオン!
私は わりと、Sさんへ話かけてみたりしていました。
hちゃん達の車は 市街地に入ってくるまでは しっかり
Y30の後に ついて来てくれていたのに、行くと言っていた
ミスドの近くになって、振り向いたら 居なくなってた。
きっと 来るだろうと、先に ミスドに入って待ってた。
改めて 正面で見ると、2人共 そうイケてる感じでも無かった。
適当に hちゃん達が来るまで、時間を潰していれば いいかっと
思って、居たんだけど… 待ってても 来ない。
『ホント 来ないんかなぁ~』 と、気になりつつ
二人と話していて、段々 「女の子紹介して」の話が 具体的に
なってきた。私も クラスで、彼氏欲しいと いつも言ってる子が
いるし、きっと 大丈夫だと思うよ。っと言う事で そういう機会を
設ける事になった。
住み込みで 働いているから、こっちには 電話かけれないよ
と言い。Nさん家の 電話番号を教えてもらって、そこから 電車で帰った。
hちゃんは、あの後 しっぽりしに行ってたんだって。ハイハイw
学校へ行って、彼氏欲しいって 言ってるnちゃんに、それを伝えると。
nちゃんは ノってくれ、お互いの日を合わせて Nさんに、連絡をした。
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