第10話 出来ない子
自分が 男性恐怖症を持っていると、気付いて ショック
だったけれど。その事は 誰にも言わないままに。
男の人に 近寄れないのが わかっていても
元来 惚れっぽぃ性格なのも、相まって 次々と、男性に
想いを 寄せる様になっていった。
多分 それは、さみしさ からなのではないかと思う。
勉強も 出来ないし、「女らしくしなさい」とか、何かにつけ
母から 叱られてばかり。そうしたくても 飽きっぽいのもあり
長続きしない。地道な努力とかいうのが 出来ないタイプ。
家事手伝いの類は 母も姉も、完璧に こなすから、それに比べると
きっちりやり遂げられない 私は「出来ない子」のレッテルが
貼られたままで、何をやっても 怒られる。
いつの時か 私が、お菓子を作って 家族に振る舞ったら
父に「もっと おかずになるもん作れ」と言われる始末。
かなり後になっての話だけど
成人式で 着物を誂えてもらったついでに、記念になるだろうと
着物の女王コンテストに 応募した事がある。
勝手に 申し込んだから、母に「そんなみっともない事 やめなさい」
と言われ、それでも 色々 自分で準備をして、参加した。
特別賞を頂けて 自信満々、嬉しく 帰ってきて、自宅前で
晴れ着の撮影などしてたら、丁度 祖母がやってきて
「キレイやねぇ~」と 褒めてはくれたけど、次の言葉は
「お姉ちゃんの方が 出れば良かったのに」と言われた。
特別賞をもらえたのも 美しいからという訳ではなかった。
自己PRが良かったからだ。本来の 日本女性の美しさの点から
いけば、姉が出た方が 良かったのかもしれない。
親にとって 出来の良い姉と、いつも 比べられて。
姉も 私を叱って、不機嫌になる 親の とばっちりを受けるから
「ちゃんとして」と言って、どちらかというと 疎ましく思ってたに
違いなかった。
とにかく 家では、私の 安寧の場所は無かった。
だから 友達が全てなところがあったし、誰かに 認められたくて
仕方なかった。
実際のとこ 友達と、うまくやっていけてたのかというと
それも あやしい…
相手の事を 思いやるというのが 欠けている為
ちょっとした事で 仲違いし易く、いつも 顔色を伺いながら
嫌われない様に 嫌われないように と、心掛けて
仲良くしてもらえる様に努めた。
そんな気遣いも 男性にならせずに済む。
本能的な 感覚からか、何か 甘えさせてもらえる様に思って。
彼氏がいさえすれば、友達がいなくても 何だか、気が楽な 気がして。
次々と 男性に、想いを寄せてた感じがします。
ーーーーー
T先輩 以降
中2になって 隣のクラスの、K君に 告白して振られ。
その次 同じクラスの、I君にも 告白して振られ。
中3の時 友達に、県内の離れた所に住む 高1の人を、紹介され
付き合う様にはなったものの、会ったのは 1度切りで終わり。
それからも 想いを寄せる人はいたけど、告白するに 至らず。
誰からも 告白される事も無く、中学校生活は そんな感じでした。
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