第7話 変貌
こちらが動かなければまともに
そのはずなのだが……
「はぁっ!」
「ぐッ……」
ループスは
別に
ただ、
そしてそれを避けようと
さらには左も逆手に持ち直し、
構え自体は防御寄りのくせに、あまりに攻めが強すぎる。
そしてその攻めの強さこそが、防御をより
うまく攻め込めず。
だから崩せず。
どこにも
ループスは防戦一方だった。
武器なしでやりあうには
いつの間にか少女の
だからといって、背を向けられる
ループスは
「やっぱ、なかなかやるな、お前」
「
「そりゃテメェの世界が
なんて言いつつも、ループスは
十歳やそこらの子供がここまでの動きを
どれだけの
そして、それが
だとすれば、この少年たちはなにかの
あるいは本当に、
もしくはまた別の理由か。
気にはなるが、だからといって
もしなにかの陰謀が関係しているなら、そんな面倒そうなものに関わってやる
そもそも
フレイもカイルも、実に楽しそうに剣を
もしも強制されていたとしたら、あんな顔はしないはずだ。
第一、フレイは勇者の
カイルにしたって勇者になると
ならば、これは
この
だとすれば、これは
ループスは次々と
「はっ。んなもん
だからなんだと
カイルはフレイとは
大剣ならではのリーチを
大剣と双剣という、本来ならまるで
攻撃と防御を同一に考えた、
攻めるからこそ崩されず、崩されないからこそ攻め込める。
実に攻撃的で
向こうは二対一だというのに、まるで崩せず押されぎみ。
しかもそれはこちらも同じで、子供一人にこうもてこずるとは思わなかった。
「しゃあねぇ」
ループスは
「テメェら! こいつらは強ぇ! 本気でやるぞ!」
その言葉を受けた二人の顔つきが鋭くなる。
キロテラの全身は
クリュトスの全身は白と茶色の
獰猛な笑みを浮かべるループスの身体は大きく
手足の爪は太く鋭く
ふさふさとした
その
『
それは
空気中に
彼らはそれぞれコウモリ、タカ、オオカミの
男たちはにやりと
「さぁ、勝負はこっから――ッ!?」
突然ループスが目を見開き、勢いよく森に振り返った。
そして、
「……悪ぃな坊主、
怒りにも似た真剣な顔と
「ふっ、
しかしフレイがそれを
フレイはループスの前へと回り込み、剣を突きつける。
それにループスは嫌そうに顔をしかめ、
「どけクソガキ。
「勇者だからね。か弱い女性を護るのが
「勇者
「それは、どういう意味だ?」
「どういう意味もくそもねぇよ」
「あの森から、血の
忘れ形見の後継者 水沢洸 @mizusawa
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