第10話「シナリオの制作について」
ここまでの文章をお読みになって「お、なんか面白そうじゃん」とTRPGに興味を持ってくれる方がいれば幸いです。
と、そんなあなたに対して、ここから先は実際にお役立ち出来る(かもしれない)TRPG講座となります!
これまでTRPGについてご存知であり「んなこと知ってるよー」と見ていた人たちにもお役立ち出来る情報を提供できればと思います。
ぶっちゃけ、情報というよりも心構えという感じでしょう!
まず最初にGMを行う際の心構え。
はじめにTRPGをする際、メンバーを集めてプレイするのは誰でも緊張するものです。
ですが、やっているうちに自然とメンバーとの掛け合いになれていくので、最初はぎこちなくても気にせず続けることが重要です。
そして、シナリオについて。
最初は購入しましたTRPGのルールブックにサンプルとしていくつかのシナリオが書かれております。
まず最初はルールブックに書かれたそのサンプルをやってるのがおすすめです。
そうしてシナリオの進め方について慣れていった際には自分でシナリオを作ってみるのもいいでしょう。
というわけで、ここから先はTRPGにおけるシナリオ制作について!
これは小説でもそうですが、実際に物語を作るというのは悩むものです。
起承転結と言った最初から最後までを想定しなければならないのですから。
ですが、TRPGにおいて重要なのは起と結の部分でいいと思います。
最初に自分でシナリオを作る際、変に凝ったものを作ろうとせず、むしろ単純なシナリオでいいのです。
なぜならTRPGに参加するメンバーはお人形などではなく、実際に自分たちの考えを持ったキャラクターだからです。
逆に小説などのように自分たちの役割までギュウギュウに設定されると、プレイヤーは窮屈に感じることもあります。
それこそ、途中の承や転などはプレイヤーたちが操るキャラクターたちによって作ってもらってもいいのです。
例としまして。
起:プレイヤーキャラクター達が訪れが村がゴブリンたちの襲撃によって困っている
承:長老からゴブリン退治を頼まれ、ゴブリンの洞窟へ
転:ゴブリンの洞窟の探索
結:ゴブリンのボスを倒して、長老へ報告
こんな感じでいいのです。
このお話も重要なのは最初の洞窟へ行く部分です。
この後、洞窟でなにが起こるかというのは詳しく決めなくていいのです。
もちろん、洞窟がどのようなマップであるかは用意する必要があるでしょう。
それこそ分かれ道、道の先にいるゴブリン。
洞窟に配置された宝箱。そこに仕込まれた罠。
さらには行き止まりと見えた壁が実は動き、その先には隠し部屋!
などなど、こうしたダンジョンを考えるのもGMの仕事であり、このダンジョン制作もかなりの面白さがあります。
これについての説明はまた次の機会に回すとします。
ともかく、小説ならここで主人公が宝箱に気づく、そこへ近づこうとしたら仲間Bが潜んでいたゴブリンに気づき~など細かいキャラの動作や役割を考え、描写する必要があります。
しかしTRPGにおいてはその必要はまったくありません。
むしろGMにも予測不可能な行動をキャラクターたちが行ってくれるからです。
それこそ宝箱に仕掛けられた罠に気づかず、そのまま爆発したりと、その結果はその時になるまで分からないものです。
そして、それこそがTRPGの魅力であり、どういう結果になるか分からないからこそ、ここをプレイヤーたちに埋めて欲しいというものがあるのです。
無論、シナリオの核となる重要な部分は埋める必要がありますが、細かい部分まで決める必要はありません。
とにもかくにも楽しむこと。
プレイヤーと一緒に遊ぶ。
それこそがTRPGの魅力であり、GMの楽しみ方の一つでもあるのですから。
今日から気軽に知れるTRPG! 雪月花 @yumesiro
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