その11 銀河の三人
渋すぎるタイトルである。なぜ元のタイトル『地球戦士ライーザ』(エニックス)ではいけなかったのか。
RPG『銀河の三人』(1987/12/15 任天堂)は『地球戦士ライーザ』の移植で、私はファミコン版の本作しかやったことがない。確か中古(箱説なし)で手に入れた。西暦2300年の地球がガルムという異星の文明に攻撃され、主人公・ブルー・リミの三人が宇宙船ライーザでガルムを討伐しにいく、とかそんなストーリーである。だからって「銀河の三人」はどうなの。売れなくないか。中古ではそこそこ見かけたので一応は売れたのだろうか。
もちろん私は最初から登場するアンドロイド(?)のミオが「3人目」だと思っていた。超能力者リミは後から合流する。まあミオは人じゃないんですね、ちょっとかわいそうだけど。敵から逃げて逃げ切れなかった時にミオが「おいつかれました」と言うのを、友人と「おい、疲れました」などと言い換えて笑っていたのを思い出す。
そう、せっかく友人が遊びに来ているのに、なぜかRPGなど一人用ゲームもやるという風習が私の周りにはあった。いわばゲーム実況みたいなものだろうか。『女神転生』なんかも自分ではやってないが私の家で他人がやっているのは見ていた(クリアまではいかないが)。
ファミコン版『銀河の三人』は永井豪氏がパッケージイラストを手がけていたが、ゲーム内の顔グラフィックはまったく違い、私は「なんで??」と不思議に思っていた。まあ各所で言われている通り、あの濃い顔はゲームの雰囲気とは全然マッチしてない気がするから別にゲーム内に出てこなくて良いのだけど、それにしたってなぜ起用したのか。また音楽はYMOの高橋幸宏氏だが、もちろん当時の私はそんな人は知らないのだが、曲数は少ないながらもメロディは好きだったし、なんなら今も戦闘の音楽は好きである。まあでもYMO自体は、今もべつに聴かないかなあ……。
ゲーム自体はRPGとはいえ宇宙が舞台であり単調だったのは否めない。戦闘や宝の発見時にたまにおちゃめに喋るブルーが唯一良い味を出す。回数無制限だが弱い通常攻撃か、弾数制限のある強いミサイルかで攻撃する戦闘を挟みつつ、それ以外のランダムイベント等のない中を惑星間で直線移動するだけなのはちょっと物足りない。いくつかの星にダンジョンはあるが、これもそんなに変わった仕掛けがあるわけではない。敵惑星でのボス戦で少しずつボスに近づいていく仕様はリアルで好きだった。
わざとなんだろうけど、最終盤のバランスもキツめ、話もちょっと重め。ネタばらしは書かないけど、最後はもう少しスカッと終わってほしかったなあとも思う。『アルバートオデッセイ』の最後とかも、嫌いではないけど(笑)。2回やりたいかというと、そこまででもない。ちょっと最初のほうをかじって音楽聴いて、それで満足しちゃう。今となってはそういうゲーム。
次回からは時系列をちょっと崩して、思い入れの強いゲームについて書こうかな。
レトロゲームとその他のおもいで しかすけ(志歌寿ケイト) @shikasukeito
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