ep4/9「老人は電気巨神の夢を見るか」

 木星大気に浮かぶ浮遊コロニー。まるで漏斗のような巨大構造物の下に位置するのは、深度100kmから下の液体水素層〈浅海〉に接する港町だ。


 コロニーの尖った部分の構造をイメージするには、ちょうど、竹の内部に広がる空洞一つ一つを思い浮かべれば良い。それぞれの空洞が一つのブロックであり、細長い竹ごと木星の中へと垂らされている。そして、何階層にも分かれた閉鎖ブロックが、ちょうど中心を通る軌道エレベーターによって貫かれているのだ。中でも、最も下のブロックに置かれているのが、木星の海へと潜っていく潜航艇の発着場だった。


 重い老体を引きずるブルの姿は、その発着場から少し外れた街の通りにあった。


「さて、どこら辺だったかな」


 ブルはパワーアシスト繊維に助けられながらも、一歩一歩緩やかな歩みを進める。彼の周囲に広がっているのは、数世紀前もかくやという古式ゆかしい街の風景だった。昔に比べれば建材こそ進歩しているが、コンクリートで建てられたような古臭いアパートもあれば、何やら怪しげな掘っ建て工場もちらほら見えて来る。今ブルが歩いているのは、ちょうど個人所有の工場が立ち並ぶ通りだ。

 技術の粋を集めた発着場から少し外れてしまえば、未だにこういう街が広がっているのが木星浮遊コロニーなのだ。人間、地球から離れてしまえば、本能的に街や文化ごと懐古趣味へと走りたくなるものらしい。木星に来てまで戦争を止められなかった歴史を思えば、彼にはそう思えてならない。


 ブルは程無くして、周りと比べても一際古い工場を見つけた。舗装された軒先に放置してある電動クレーン車、錆びたコンテナ、一体何の作業を行うために用意されたのかも分からない工作機械の数々。そんな雑多な正面敷地から入っていくと、建物の中からは、水素燃焼式原動機の唸りまでもが聞こえて来る。


 ブルが知るチャックは、相も変わらずこの港町で引き揚げ(サルベージ)屋を続けている変わり者だ。その様子は全く変わりないらしいと悟って、彼はホッとするような、呆れるような心地でボロ工場の正面入口シャッターを見上げた。昔から変わらないシャッターだが、流石に穴が空いている箇所くらいは直したほうが良い。もしくは買い替え時だ。


「相変わらずのボロ屋で、あいつもよくやる」

「おう、お前さん今なんて言ったよ。このボロでも、死にかけのジジイよりは長く保つ予定なんだぜ」


 衰えを知らぬ耳が覚えている、あまりにも聞き慣れた声だ。これまで何度も聞いて来たせいで、にやにやした表情までもが容易に思い浮かべられる。ゆっくりと振り返るブルは、そこに立っていた予想通りの相手に声を掛けた。


「チャック、久しぶりだな」

「おう。次に会うのは、棺桶の中だろうと思っていたぜ」


 チャックは幾つか歯が抜け落ちた顔で、半ば威嚇しているような満面の笑みを浮かべる。傍から見れば凄まじい形相だが、本人にその気が無いことくらいはブルも理解していた。昔からこういう笑い方しか出来ない男なのだ。早速、せこせこと歩き出したチャックは、半ばこじ開けたシャッターの中へとブルを手招きして来る。


「前に会ったのは五年前だったか? 大丈夫、ワシも今は女にゃ手出してねぇから心配するなって。前みたいな殴り合いは始まんないから、別に警戒しなくたって良い」


 別に聞いても居ない事を喋り出すチャックだったが、流石にブルもあの事は忘れていない。

 事もあろうに、五年前にチャックの下を訪ねたブルの目の前で、男同士の喧嘩が始まったのだ。やれ他人ひとの女に手を出した、やれ誘って来たのは手前てめえの女だ……。無駄に元気のよいクソジジイらしく、70越えの老人が元気よく走り回っていたのを今でもよく覚えている。


「殴り合い? お前が特大のスパナを持ち出して、女の旦那を追い返した時のことを言っているのか」

「そうそう、五年前にお前さんが来た時にちょうどな。そうだったろう?」

「ったく、上も下もいつまでも元気だな。羨ましいことで」

「思っても無いことを言わなくてもいいんだぜ、親愛なる友よ。まあ上がれや」


 チャックに先導されるまま工場内へと入ったブルは、薄暗い室内を慎重に歩かなければならなかった。靴音が反響するおかげで、室内がひどく広い事は分かる。たとえ目を閉じていても、大体の物の配置も分かる。とはいえ、ロクに片付けられていない工場の中は、まるで機械油と鉄が織りなすジャングルのようだ。どこか埃っぽい空気が、弱った喉には堪える。


 二三度、咳き込みながらもチャックの後に付いて行ったブルは、まるでスポットライトのように照らされた空間に出た。ヘルダイバー〈海刃〉が膝立ちできる程度には開けた作業スペース、その打ちっ放しのコンクリートの上には、ひび割れた合成樹脂製の粗末なテーブルと椅子が置いてある。テーブル上には、鈍色の工具、飲みかけの酒瓶、得体の知れない電子基板の数々。

「とりあえず座れよ」と言いたげなチャックの目を見て、ブルもまた椅子に腰掛ける。萎びた老人の身体を受け止める椅子は、ギシリと不安げに軋んだ。椅子も買い替え時だ。


「さて、今回は何か厄介事を抱えて来やがったな、この老いぼれめ」


 かつて同じ部隊で肩を並べていたチャックには、すっかりお見通しだったらしい。いかにも得意げな顔で酒瓶を傾ける彼は、「そうなんだろう?」と問い掛けるような視線を送って来る。ブルは無性に腹が立つ気持ちを抑えつつ、降参の意思を示すように両腕を上げた。


「それはもう、とびきり厄介な要件だ。別に隠すつもりは無かった」

「で、一体どんな要件なんだよぉ。とっとと教えてくれたっていいだろうが? ブルさんよぉ、後先短い老いぼれ相手にお預けはいけないんだぜぇ」


 警戒を込めたチャックの視線は、アルコールのせいでいささか緩んでいる。語尾もすっかり伸びている辺り、呷ったのは相当強い酒だったらしい。もうすっかり赤らんだ顔色からして、これはどう見ても悪酔いするパターンだ。

 そんな彼の前で、ブルは懐から手の平サイズの黒い直方体を取り出した。鈍い黒色に覆われた直方体は、見た目には縦横10cmほどの薄いプレート。ひんやりとした感触は心地よいが、大きさの割にずっしりとした重みを伝えて来る。まるで艶を失った真っ黒い氷のようだ。その実態は、金属カバーを全面に纏う結晶体の塊だった。


 ブルが手にしたそれを見るなり、チャックの目の色がさっと変わる。

 視線の先に黒い直方体を捉えたまま、無言で酒瓶を下すチャック。長年、引き揚げサルベージ屋として様々な機材に触れて来た彼は、一体何が持ち込まれたのかを完璧に把握しているようだ。あれだけ流し込んでいたアルコールは一体どこへ消えたのか、チャックの酔いは一瞬で醒めていた。


WFGウォーフォッグ規格、20年代のフラットライン社製か。まあそれはどうでも良いが、こいつは航行支援用AIのコアディスクだろ」

「流石だな」

「こりゃあ……お前さん遂にボケちまったのか? このちっぽけなコアディスク一つで、AIのほぼ全てが動くと言っても過言じゃないんだぜ。いくら船長だって、ほいほい船外に持ち出して良いもんじゃねぇと思うんだが」

「ボケちゃいないさ。チャック、お前にはこいつの解析を頼みたい」


 そしてブルは、アイが航行中に起こした不調について、可能な限り詳細に伝えていった。

 突如として、アイが予定航路を外れた場所へ向かおうとしたこと。船が向かおうとしていたのは決まって超深海層であったこと。更には、初めてエラーを起こしてからこのコロニーに辿り着くまで、実に五回も同じような事態を引き起こしている事を、だ。

 ブルが説明している間、チャックはたまに簡単な質問を挟みながらも沈黙を守っていた。その身にはプロフェッショナルたる空気を纏い、アルコールで緩んでいた視線からも甘さは消え去っている。一通りの情報を伝え終わると、彼は大きく息を吐いてからようやく口を開いた。


「なんだって、わざわざワシの所に持って来たんだ」

「メーカーに不具合のことを話してみろ、下手すりゃ廃棄処分だ」

「あの、すっかり入れ込んでいるAIは、アイ……だったか? お前さんも随分な偏屈ジジイになったもんだな。若い頃は散々、小うるさい上官のジジイ共に盾突いていたくせに」

「そりゃお前だって同じだ。だいたいな、アイはAIだ。ただのAI」

「はぁ……しかも、お前さんは素直じゃねぇと来た」

「何がだ?」


 ブルの問いを前に、チャックはまたもわざとらしくため息を吐いてみせる。「そりゃあ」と言い淀んだチャックは、ぼりぼりと頭を掻き始めていた。何から言えば良いのか分からない、そんな様子でそれとなく苦笑を堪えている。

 居心地の悪さを感じたブルは、お世辞にも清潔とは言えない周囲を見渡していた。


「ところで、こんな所で本当に航行支援用AIの解析は出来るのか?」

「当ったり前さ。それが出来なきゃ、サルベージした船の航海日誌だって引っこ抜けないんだぜ。まあワシだって、こんな妙な不具合起こしたAIは初めてだけどな」


 チャックは「どっこいしょ」などと呟きながら立ち上がると、何やら隣の部屋へと消えて行った。ガサガサと箱を漁るような音を聞けば、何かを探し始めているらしいと分かる。気になったブルが部屋へと立ち入ってみると、そこにはまるでちょっとした書店の如く並んだ背表紙の数々。幾つかの棚に分けて置かれた背表紙は、見事な統一感を見せている。

 だが、いくらチャックとはいえ、流石に紙媒体の本などという骨董品を集める趣味は無かったはずだ。訝しむブルだったが、よく見てみればその背表紙全てがコアディスクだという事に気付く。


 中には、激しく傷んだものもあれば、殆ど無傷のものもある。微妙に型番の異なるコアディスクの中には、恐らくアイと同機種のものが幾つか混じっているに違いない。そんなブルの予想を裏付けるように、チャックは程無くしてバラバラな棚から四枚のディスクを引っ張り出して来た。どれも精密機械のはずだが、こうも埃にまみれていては……。

 だが、敢えてブルは積もった埃を見ないことに決めた。後で拭けば良いだけだ、多分。


「こっちでアイを預かっている間は、同じ型番の適当なAIコアディスクでも積んでおけよ。ほれ、こん中から好きなの持っていけ」

「こんなものが本当に機能するのか? 確かに型番はあっているみたいだが」

「失礼な! どれもワシ自ら引き上げて、直したもんだぞ」

「だから言っているんだろうに!」

「大丈夫大丈夫。まあ、一枚くらいは外れも混じっているかもしれんが」


 ブルは恐る恐る、チャックが差し出す中から最も疵が少なそうなディスクを引き抜いた。これで外れでも引こうものなら、最悪、液体水素層の真っ只中で船が機能停止しかねない。まったく、人生最高のババ抜きでもやっているような気分だった。

 一枚くらい外れが混じっているかも知れない、などというチャックの冗談は本当に笑えない――――果たして本当に冗談なのか?


 とはいえ、ブルに旧友の厚意そのものを疑うつもりは微塵も無い。かつての戦場では共に背を預け、命を預け合った仲だ。たとえ老いようとも、揺るがぬ信頼がそこにはある。だからこそ礼の一つも言わずにはおれない。


「……恩に着るよ、チャック」


 ぽつりと零れた礼の言葉を聞きつけたチャックは、まるで堪え切れないとでも言うかのようにぴくぴくと頬を震わせる。そして、彼にとっては一体何が可笑しかったのか、がはは、と歯の抜け落ちた顔で笑い出した。そこら辺の子供が見ようものなら、怯えて泣き出すに違いない。


「今さら水臭いこと言うなや。代金はきっちりお前さんの遺産から取って置くから安心しておけよ」

「馬鹿言え。どうせ使う当ても無かった金だ、これくらいは払えるぞ」

「いいや今はいい。ヘッ、せいぜい支払いが伸びる事を祈ってるぜ」


 結局、チャックは、アイの解析にはおよそ一週間あれば足りると見積もった。

 ただし、ブルにも次の輸送業務があったから、どんなに早くとも二週間はこのコロニーに立ち寄れない。埃だらけのコアディスク任せの旅は、少なからぬ不安を抱えての航海となったが、無事に乗り切ることが出来た。

 チャックが居るコロニーからまた別のコロニーへ。そして、再びチャックのコロニーへ。輸送業務を終えて戻って来た頃には、既に15日という時間が経過していた。


 そんなブルが再びボロ工場へ向かうと、そこには興奮気味のチャックが待っていた。

 ロクな挨拶をする間も無くブルが引っ張り出されたのは、人間より二回りほども大きい箱の前だ。彼が「なんだこれは」と聞けば、「金属海うみから引き揚げて来た」と返って来る。どうやら、このボロ工場のどこかに長らく埋もれていたらしい箱は、古い艦艇用の中枢コンピュータをそのまま引きずり出して来た代物のようだった。


 チャックは、古臭いコンピュータとタブレット端末とをケーブルで接続し、興奮も露わに文字列を眺めている。黒の背景に緑の文字列、まるで下へ下へと下がっていくように更新されている文字列は、見ているだけで頭が痛くなりそうだった。

 しかし、チャックはその画面を突き出しながら、ブルに驚くべき事実を伝えて来る。


「こいつで解析したらとんでもない事が分かった。あのロットナンバー95040……いや、アイは、計算上では自然言語処理の自己最適化も可能なレベルだぜ。つまり、アイは後付けの対話インターフェイスシステムを自分で進化させ続けていて、今は普通に会話できるレベルかもしれないってこった」

「まさか。そんな馬鹿なことがあるのか」

「そのまさかだぜ、こいつは」


 また冗談でも言っているのかという希望が脳裏を過るが、端末を操るチャックの表情は至って本気だ。つまり、アイは本当に自らを進化させている。その事実は認めざるを得ない。

 これまでアイは妙に察しが良いと感じていたのもそのはず、アイはブルの掛ける言葉の多くを理解していたのだ。『はい』と『いいえ』、その他にはたった5種類の応答パターンしか持たぬAIが。


「AIが自らを進化させて、遂には想定していなかった性能スペックを実現するか。なあチャック、アイはもしかしたら――――」

「それ以上は言わなくていいぜ。うん、こいつはもしかしたら、技術的特異点シンギュラリティを超えちまったのかもしれねぇ。はは、このままだと人様よりも賢いAIの誕生だぜ」


 冗談めかして言っているものの、ブルは気付いてしまった。チャックの目が笑っていない。


「まあそうなったらそうなったで仕方ねぇよな? 超える時は超えちまうもんだ」

「仕方ない、気にするなよ」


 自然科学分野において、一つの到達点とも言える技術的特異点シンギュラリティの達成。

 人間よりも賢いAIが、更に賢いAIを生み出し、延々と機械知性が発達する時代の幕開け。もしかしたら、そんな歴史を拓きつつあるかも知れないAIを前にしても、老人たちは無責任なほどに楽観的だった。要するに、考えても仕方がない。

 老いとは怖いものだ、とブルはまるで他人事のように考える。


「そもそも、ワシは前々から妙だとは思っていたんだがなぁ。お前さんの連絡船とアイは、ただの連絡船とその航行用AIとして開発されたような代物じゃないぜ。それだけははっきりしてる」

「じゃあ、元々はなんだったんだ?」

「ワシにゃ見当がついてるが、こりゃあ船ごと調べ直す価値があるかもな」


 チャックは差込口からコアディスクを取り出すと、にやりという笑みを向けて来た。いよいよ得体の知れなくなって来た船とAIを前に、すっかりサルベージ屋としての魂が刺激されてしまっているらしい。これはブルが止めろと言っても、絶対に止められない時の表情だった。

 そんなチャックから、ブルはコアディスクを受け取る。


「しばらくは、予備のコアディスクもそのまま持っていけや」

「悪いな」


 短く礼を言ったブルは、手元の真っ黒なコアディスクに視線を落とす。

 こんなちっぽけなコアディスクに収まる人工知性が、自らを進化させ、あまつさえ後付け機能に過ぎなかった対話インターフェイスを進化させていたのだ。AI技術が発展した世に生きるブルですら、この事実には心から驚かされる。

 勿論、それだけでは無い。自己進化が他の部分にも働いているのだとしたら、あるいはこのコアディスクには意思が宿っているのかもしれないのだ。


 その時、ブルは、ひんやりとした感触の中にも鼓動を感じたような気がした。

 たとえ儚き少女のアイコンを持たずとも、アイは、確かにこの掌に居る。そう確信した途端、ブルは自らへの誤魔化しが崩れ去っていくのを感じた。もう、アイを意思無きAIだとは思えない。もはやそんなことに意味はない。天涯孤独の身に付き添ってくれたアイなら、きっと信じられる。

 だからこそ――――ここで聞かねばならない。


「もしかするとお前は、金属海うみに行きたかったのか?」


 幾度も超深海層へと赴こうとしていたのは、きっとアイの望みだったのだ。

 アイに目立った不調は見つからなかったのだし、ブルにはあれが只のエラーでは無いという確信があった。アイは自らの存在意義を捻じ曲げてまで、自分に訴えかけようとしていた。「自分はそこに行きたい」そう何度も訴えかけて来た彼女の心情は、今やブルにとって何よりも大事なものに思える。


 金属海うみの底に眠るのは、かつてブルが手に掛けて来た敵機の残骸だ。

 あの絶対孤独の海へと数多の命を沈めて来た自分が、最後にやれること。あと半年の生で成し遂げられること。それがまさに、金属海うみの底へ行きたいというアイの願いを叶える事なのだとしたら。

 今度は、未来を奪うのでは無く、未来を与える為に金属海うみの底へと送り届けるのだ。そう思えば、ブルの中で一つの覚悟が結晶化するのは必然だった。


 もはや手先の感覚は鈍り、木星の高重力で腰痛も絶えない。そんな金属花に食われる寸前の命、すっかり萎びたはずの身体に、確かな火が灯るのを感じた。すっかり老いた脳に刻み付けるように、そして自らが生きて来た意味を確かめるように。隻眼の老戦士は、その身に宿した静かな炎を言葉に変えていく。


「なら、そこに連れて行ってやる。俺の全てを賭けてでも」


 ――――そう。たとえこの尽きかけた命を燃やす事になろうとも、構いはしない。

 果たして自分には、敵を沈めてまで生き残る価値があったのか。

 その答えを、掴む為に。

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