「本題」物語の核心が語られる
物語における心臓部、キーとなる設定が登場するので、「本題」と。そのまんまですけどね。例えば昔話の桃太郎だと、本題は「鬼が島に鬼退治に行くと桃太郎が告げるシーン」になるんですよ、実際に行くシーンではなく。物語はそこから、鬼退治をゴールとした物事一辺倒になるんです。
ウルヴァリンの話でも、本題は総帥に会い、ヒロインを守らねばと聞かされた事が核心になりました。後の展開はすべて、ヒロインを中心に動きます。
また、そうと考えると本題の前のエピソードもすべてが、この本題に絡んでいた事が解ってきます。繋がらないのは冒頭部である回想シーンの幾つかくらいです。これも、後には見事に集約され、物語に組み込まれていくわけですが。
創作する側としては、だから、この「本題」をまず決めてしまってから、それに繋がるように他のパーツを作っていくのが近道なのかも知れないと思います。
しかしながら、自身が物語を創造する時の手順を考えると、必ずしも「本題」が先に浮かぶわけではない、と気付きます。
むしろ「打開」や「山場」から始まり、その核心がどこにあるかは改めて探らねばならないような気がするのです。
九割がたの小説で、私の場合はほとんど悩むこともなく、芋づる式にストーリーはすらすらと出来てしまうのですが、あるシーンの台詞であったり、一つのギミックから連想で繋げていった時でも、ある程度の塊になった時点で「さて、核心はどこかな?」と探す作業が確かにあるのです。
物語創造の切っ掛けは閃きであっても、それは核心ではない事がほとんどだと言えるわけです。核心は中心点ですので、図を描き始めた当初にはまだ見えないという事なのでしょう。
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