シルバーちゃんは今日も元気なようです。編
みんな、お疲れ様。俺は
「きゅーちゃんっ! きゅーちゃんっ、お疲れ様ーっ! はいこれ、冷たいドリンクだよ!」
うおっ! な、何だシルバー……あのな、何度も言うけど、俺はツキシロ・シナ、『級』と書いて『シナ』だ。そろそろ覚えてくれよ? でも、ドリンクはサンキュな。
「あ、そなんだ。日本語って難しいね。漢字? っての? 読み方が沢山あるんだー」
そうだぞ。でも……まあ、でもなんかシルバーらしくていいけどな。別に、俺はお前のきゅーちゃんでもいいが、余裕がある時でいい。俺の名前も含め、リジャスト・グリッターズの仲間の名前は覚えてやってくれよな。
「あいさー! なるほど、きゅーちゃんはしなちゃんなのかあ」
まあな。で、どうした? その様子だと、何か用事があったんじゃないか?
「あ、そうなの! あのね、きゅーちゃん! じゃなくて、しなちゃん!」
はは、どっちでもいいからそんなにアワアワするなよ。お前もさ、シルバー……最近、
「それは、いーのっ! それよりね、きゅうちゃん! 都庁ロボなんだよ、都庁ロボ!」
……は? あ、いや、ちょっと待てシルバー。都庁ロボ……新宿の都庁か?
「そうそう! んでね、そいでね! ロボに変形すんの!」
そう、いざという時、有事の際には巨大戦闘ロボットに変形……って、ちょっと待てシルバー! 待て待て、お前……誰にそんなことを? 違うぞ、それは違う。間違った知識だ。シルバーは素直でかわいいが、何でも
「んとねー、
あいつら……あとで模擬戦50セットだな。シミュレーターで猛特訓だな。そうじゃなくてな、シルバー。都庁っていうのは、言ってみれば……うーん、そうだな。シルバーのいた
「つまり! テリトリー・チャンドラのサンダー・チャイルドだね! だから、ロボになるんだあ。ありがと、きゅーちゃんっ! 凄くわかった! 感謝! ギューッ!」
いやいや、いやいやいやいや……まずいぞ、シルバーは純真な少女、乙女だ。嘘を教えてはいけないし、それを防ぐのが大人の役目。なら、どうする級! 槻代級!
「でねー、きゅーちゃん。都庁ロボが大活躍する大人気ノベルがこれだよー!」
待て、待とう、てか待って下さい。オネガイシマス。間違ってるぞシルバー……これは第三回カクヨムコンテストの応募作『都庁上空の世界樹は今日も元気なようです。』じゃないか。精霊が世の中を守りながら制御してる中、世界各地に世界樹が根付いたパラレルな現代を舞台に、少年少女の交流と『精霊が
「ガーン! え、どうして? ルーカス・クレット少尉が、絵も描いてくれたよ。無敵のスーパーロボットだよ、って。都庁、変形しないのぉ?」
あ、頭が痛くなってきた……でも、みんなは安心してくれ。シルバーは誤解してるようだが、都庁はロボに変形しない。けど、この作品には俺達現代人が……戦い続ける俺も、働きながら暮らすみんなも、そう……俺達が忘れるしかなかった時代が閉じ込められてる。それは今、
ま、まあ……俺は、その、なんだ……今、結構充実してるけどな。あっ! 待て、誤解するな! 違うぞ! 違うんだ。そりゃ、灯だって失敗はするし、意外と不器用なことあるし、料理は俺のほうが上かもしれない。あいつ、俺が言わなきゃずっとひっついてるし、なんつーか……そういうことなんだよ。だから、次の戦いまで小説でも読んで、心身を休めてくれよな。じゃ、また戦場で!
・都庁上空の世界樹は今日も元気なようです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます