詩作

あと一時間で

さあ　あと一時間で夜が明ける

地球よ　その時を見ていて欲しい

耳鳴りのような　その夜の帷を

あの赤々と燃える　それが私たちの

罪悪と幻想と耽美を　全て灼いてしまうまで

地球よ　お前の　憎しみの眼差しは　次の地平への

遠い懺悔のようだ

さあ　あと一時間で夜が明ける

誰もが待っているような

誰も望んでいないような

（乙女の夜はどうか奪わないで）

（悲しみの翼をどうか破かないで）

あなたのその眸には勿体無いほどのその景色

あなたのその若々しい艶やかな四肢には悔しいほどの一点の光を

その時間がもう時期やってくるのだ

さあ　あと一時間で夜が明ける

地球よ　その時を見ていて欲しい

泣いている誰かの顔を　怒りの仕草を

私はきっとそこにはいないだろう

どこでも見えるようなその眼差しを

あと一時間で　あと一時間で