☆☆☆JIS丸めとは四捨五入法のルールの一部を変えた近似方法です




   ☆☆☆JIS丸めとは四捨五入法のルールの一部を変えた近似方法です☆☆☆




ひらひらっ♪ ~~         ひらひらっ♪ ~~ 


    ひらひらっ♪ ~~    


老人 「いや~(^^)/  めでたい。めでたい。


いい眺めじゃ。


天国の蝶々畑で乾杯といこうではないか。なあマックスよ。」


酒盛りを始めだす二人。


どこからともなく


ネクターの樽がヒシャクとともに用意される。


2進数の少女は 杯に並々と


黄金色のお酒をヒシャクで注ぎこむと二人にそっと


それぞれ手渡す。


マックス 「いやあ、これは意外な展開になったな~~~。あははは


おーい てんC こっちは順調だぞ^^~~~  はははっ」


2進数の少女にネクターをもらい上機嫌になるマックス。


老人 「まさか 2進数の少女にお酌をしてもらえるとはのう。


ふぉぉふぉふぉ」


ひらひらっ♪ ~~    ひらひら♪~


おだやかな陽射しの中を天国蝶がひらひらと飛び交っている。


それを嬉しそうにみながら


手に持ったネクター(お酒)の杯を思いっきり飲み干すマックス。


老人 「たまには酒盛りタイムで休むのもよかろう。


お主 派手に計算しておったからのう・・・ふぉふぉふぉ


まあ もっとも ワシ等は遊んでおったんじゃがのう。


ふぉ ふぉ ふぉ ふぉ~ふぉ~ふぉ~~~~~」


マックス 「いやあ。


まさか2進数の計算をするとは


思いもしませんでした。


一見するとシューティングゲームプログラミングと


全く関係ないようにみえるかも・・・


ははは・・・これでよかったのかな・・・」


老人 「それでいいのじゃ。 お主 2進数の計算をしておるうちに


大分 思考力がついてきたのではないかの?」


ネクターを飲む老人。


老人 「ふう~~~。


うまいのう~~~。」


マックス 「確かに なんだか知らないが


サイトのプログラム文の解説をみても


さほど難しいと感じなくなってきている・・・?


不思議だ・・・」


老人「お主も 成長したのう。よいことじゃ。よいことじゃ。」


懐から茶色いレポート用紙をとりだす。


老人 「して お主 さきほど2進数を近似して


計算をおこなっておったのう


コンピュータの世界でも近似はよくつかわれるのじゃが


それはひとまず おいといて


どうも 四捨五入の親戚筋で


四捨五入より優れた数値近似方法があるらしいのじゃ。」


茶色いレポート用紙をめくりながら話を進める老人。


ひらひらっ♪ ~~    ひらひら♪~


蝶がマックスの手の甲にひらひらと とまる。


マックス 「ウィ~😝 四捨五入の親戚筋で


四捨五入より優れた数値近似方法???」


老人 「どうも このレポートにかいてあるようなんじゃが・・・


字がちょっとちいさくてのう。お主 読んでくれんかいのう。」


老人からレポートを受け取るマックス。


マックス 「なになに? JIS丸め。。。


四捨五入に親戚の数値の近似方法なんてあるのか?


どれどれ



JIS(日本工業規格)とは(ウィキペディアより)


日本工業規格(にほんこうぎょうきかく、英語: Japanese Industrial Standards[1])は、工業標準化法に基づき、日本工業標準調査会の答申を受けて、主務大臣が制定する工業標準であり、日本の国家標準の一つである。JIS(ジス)またはJIS規格(ジスきかく)と通称されている。JISのSは英語 standard の頭文字であって規格を意味するので、「JIS規格」という表現は冗長であり、これを誤りとする人もある。


個々のJISは規格番号によって識別できる。例えば、JIS B 0001は規格番号の一つである。

規格番号のうち、「JIS」のつぎのローマ字1文字は、部門記号と呼ばれ、JISの部門をあらわす。現在、19の部門がある。

(この場合の Bは一般機械の部門を表しています。)

部門記号に続く数字は、各部門で一意な番号である。


マックス「ほうほう方法😊っ。」


JIS丸め( JIS Z 8401)とはどのようなものなのでしょうか?


(ここでZはその他の部門です。つまりもともとJIS丸めは


情報処理 X の部門でつくりだされたルールでなく


別の部門で使われはじめたものなのです。)



JIS丸めとは四捨五入法の1部を変更した近似法なのです


つまりある大量の数値データを近似する場合


大部分の数値データは四捨五入法をつかって近似し


ある1部の数値データはJIS丸めという近似法をつかって


近似するというわけです


さあJIS丸めとはなんなのでしょうか?


そして


JIS丸めがどうコンピュータの数値計算の近似に


かかわってくるのでしょうか



マックス

「おお 意外と本格的な解説になってるじゃないか・・」



具体例をみながら


JIS丸めとは どのような方法か


確かめていきましょう。


ここに


ある物質の重さをはかった


数値データ

1.111122

1.111121

1.111220

1.111127

1.111129

1.111122

1.111123

1.111114

1.111135

1.111125

1.111126

があるとします


たいていの場合 末端の位の数値には誤差がふくまれており


正確ではありません


この数値データの場合では 小数点以下6位の数値が


それにあたります。


これらの数値をそのまま 用いても良いのですが


計算の簡略化のため


小数点以下6位を


四捨五入して小数点以下5位までの数値に近似することが


よく行われています


では この

数値データ

1.111122

1.111121

1.111220

1.111127

1.111129

1.111122

1.111123

1.111114

1.111135

1.111125

1.111126

小数点以下6位を四捨五入して


小数点以下5位の数値に数値を整えてみます


すると


四捨五入によって近似された結果は

1.11112

1.11112

1.11122

1.11113

1.11113

1.11112

1.11112

1.11111

1.11114

1.11113

1.11113


となります


ところが


JIS丸め法を使うと


近似された結果は

1.11112

1.11112

1.11122

1.11113

1.11113

1.11112

1.11112   

1.11111  

1.11114

1.11112

1.11113


となります


どの部分が


四捨五入法と四捨五入法にJIS丸めが使われた場合の違いなのか


お気付きになられましたか?


マックス「はにゅう?」


お気付きになられましたか?


マックス「はにゅう?」


お気付きになられましたか?


マックス「😊?????」


いまの近似では


以下のようなことがおこなわれています

1.11112 (ここは普通に四捨五入されています)

1.11112 (ここは普通に四捨五入されています)

1.11122 (ここは普通に四捨五入されています)

1.11113 (ここは普通に四捨五入されています)

1.11113 (ここは普通に四捨五入されています)

1.11112  (ここは普通に四捨五入されています)

1.11112  (ここは普通に四捨五入されています) 

1.11111  (ここは普通に四捨五入されています)

1.11114  (ここはJIS丸めルールがつかわれています)

1.11112  (ここはJIS丸めルールがつかわれています)

1.11113  (ここは普通に四捨五入されています)


マックス「なんでぇ 」


レポートに激しくツッコミを入れる


いかがです


近似を行う小数点以下6位の数値が

0

1

2

3

4

6

7

8

9

のときは四捨五入法が普通に行われ


近似を行う小数点以下6位の数値が


5の場合にだけ


JIS丸めルールが適用されているのです


マックス「はい?な、なんでぇ


なにがしたいのか わからないじゃないか?」


では近似する位の数値が5の場合の時を


もっと詳しく見ていきましょうね😊


マックス

「これ おもしろいじゃないか


なぜ このような近似法があるのか


さっぱりわからないな はははははははははは」




では


12.345

12.355


これらの数値を小数点以下第2位までの数値に近似するときが、


そのよい例となります。




マックス 「ほうほうっ方法。」




12.345を小数点以下第2位までの数値に近似すると


一般的には四捨五入により


12.35になります




ですが


JIS丸めではすこし様子が違います


JIS丸めが おこなわれるためには


まず前提条件として


12.345の5以下の位が0


(つまり5未満の位の数値がなく、この5が一番小さい位の数値)


であることが必要です。


そして


(1) 5の前が0,2,4,6,8(偶数)ならば5を切り捨てます。

(2) 5の前が1,3,5,7,9(奇数)ならば5を切り上げます。


よって


12.345は


5の前が4なので


JIS丸めでは


四捨五入の方法と異なり右端の5は切り捨てられ


近似結果は12.34となります。


12.355は


右端の5の前が5なので


右端の5は四捨五入の方法と同じく


右端の5は切りあげられ


近似結果は


12.36となります。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

余談ですが


もし


12.3451というように5以下の位が存在し0でない場合で


今のように小数点以下2位までの数値になるよう近似を行うなら


JIS丸めは使われず


小数点以下3位が普通に四捨五入がおこなわれ


12.35と近似されるのが通常の近似計算で行われています。


~~~~~~~~~~~~~~~~~

別の言い方をすれば


12.345を


小数点以下第三位を四捨五入した場合


12.35と右端の数値が5と奇数になるなら


12.345の5の部分は切り捨てられ


12.34となるともいえます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~


では


なぜJIS丸めのようなものが


必要になってくるのか例をあげてみていきましょう。



以下の数値が測定によって得られたとします。


12.305

12.315

12.325

12.335

12.345

12.355

12.365

12.375

12.385

12.395


これらを四捨五入法でなくJIS丸めで近似すると


12.305>>>>>>>>12.30(四捨五入では12.31)

12.315>>>>>>>>12.32

12.325>>>>>>>>12.32(四捨五入では12.33)

12.335>>>>>>>>12.34

12.345>>>>>>>>12.34(四捨五入では12.35)

12.355>>>>>>>>12.36

12.365>>>>>>>>12.36(四捨五入では12.37)

12.375>>>>>>>>12.38

12.385>>>>>>>>12.38(四捨五入では12.39)

12.395>>>>>>>>12.40


となります。


四捨五入の方法とは異なる近似結果がでています。


マックス「???・・・」


なぜこのような近似を行うのか?


このような近似を行うことには


とても意味があるのです。


それは・・・次エピソードに続く。


マックス 「???だそうですが???


な、なんだ・・・???」」


老人 「はて この近似法は一体なにがしたいんかいの?・・・」


マックス

「くっ 明らかにボケ狙いしてきている・・・


やはり ここは


俺は突っ込み役として応えなければならない。


さあ、受けてみろぉぉぉ」


レポート用紙に意志をぶつける。


マックス

「おれも、そういう すました完全ボケがやりたいぃぃぃぃぃぃ」


実際にレポート用紙はすましています。


マックス「


すました完全ボケが~~~じゃない


なんでぇぇぇ・・・・もう


四捨五入でいいじゃないか(^^)


いいじゃないか・・・😊

いいじゃないか・・・😊

わお~~~んん


はあ



さらにエピソードは続くか・・・


このレポート


続きもボケまくったあげく、ひたすら俺のつっこみ待ち狙いか?」


いつのまにか蝶が大量にマックスの周りに近づいていた。


マックス 「ああっ ちょうちょ があああ


むらがってくるぅぅぅ」

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