国立図書館という気の引き締まる空間に人工知能、技術と歴史の粋を集めた建物の裏側、そこで始まる冒険。実際の図書館にあったらなんと楽しいことでしょうか。
SFの好きな人ならば恐らく惹かれると思います。
特に迷宮のようになった図書館、世界中から集められる大小新旧様々な書籍、いわば情報の塊。そしてそれを抱擁し統括、管理する近代的な建物と人工知能。
本も新旧、技術も新旧、本からはスチームパンクのような古めかしくも心に惹かれるかっこよさ、建物からはそれらを大量に保管する近未来のような興奮、この物語の世界観はあこがれるものをまとめ上げすぎている!
そして人物たち、己にそれぞれの使命と信念をもって行動する。機械があふれる中でそんな行動が出来るという違いを見せつつも、どこか機械のような不器用さと器用さを併せ持つ。
最高の一言です。ここで完結しているのがもったいないくらいです!
言葉の強さ、力も現れた、物語にとって重要ともいえる設定も見どころ!