エッセイ「おじいさんの石臼」③
@19643812
第1話
旧土地台帳を始めて調べるのは時間がかかるようです。
エッセイ「おじいさんの石臼」③
清水太郎
こんなはずではなかったと店を出て、法務局北出張所に向かいました。昼飯は予定より早く終えたので、依頼しておいた旧土地台帳がどうなっているのかと思いながら都営バスを降りました。
王子3丁目の交差点は、方向感覚が狂ってしまいます。お上りさん?年齢の為?何か分らない力か?王子警察が新築工事中でした。三菱自動車の隣が、法務局北出張所です。
2階の受付で、先ほどの担当の女性を呼んでもらいました。
「未だ出来ていません」の返事に、早すぎたからかな?「少しは進展があるかな」と期待していたのです。「中にお入り下さい」と言われて、奥へ行きました。「区役所でみたのと同じ地図はないですか?」と尋ねたのですが、チグハグな対応です。「和紙の古地図を持ってきます」と言って、何枚かの大きなファイル入りの地図を渡されました。かなり貴重な地図のようで、注意しながら開いてみたのですが、良くわかりません。「お返しします」と言って、「北区王子二丁目」「北区滝野川四丁目」「北区東十条四丁目」「北区王子三丁目」の旧土地台帳付属地図のコピーを頼みました。1800円でした、印紙を買い女性に渡しました。納得が行かない結果です、係りの人に任せるのではなく自分でしなくてはならないのだと思い知らされました。
区役所に戻り、地番表示の係りの人に「調べていただいた先ほどの地図が、手に入りませんか?」と聞きました。人文社の「滝野川」「王子」の地図でした、この出販社は倒産していたのです。「大手の書店にならあるかも知れませんね」と、係りの「鈴木」さんに教えていただきました。
北区図書館へ向かうために王子駅に戻り、コミニティバスに乗り換えます。シルバーパスは使えないので、100円を払いました。コミニティバスは図書館の入り口まで入りました、「北区の部屋」の黒川さんにお会いするために来たのです。図書架を掻い潜るようにして、たどり着来ました。大きな声でお呼びして、名刺を渡しました。「滝野川と王子」の地図とブルーラインの地図もありますと教えて頂き、「コピーはできますか?」「はい出来ます、ですが、地図は半分ずつにしてください」と言われました。著作権との関係があるとのことです、小声で「出来るだけ、少しずつにね」と言われたのです。ほかの人が使うのに支障がないようにとの配慮からでした、周りを見回して素早くコピーを終えました。ガラス窓の外から声をおかけして帰ったのです。
外に出て、コミニティバスの停留所を探したのですが、方向違いの処へ出てしまったようで、また迷ってしまいました。王子駅の裏手にある「玉子の扇屋」さんへ、名刺を渡そうとして財布を探しましたが、無いのです。焦っていました、携帯をかけたのですが、違う所へかけてしまい「無いですよ」の返事です。慌てて、かけなおします。間違えた先は郷土図書館だったのです、北区図書館にかけ直しました。「ありますよ」との返事に、ホッとしました。お金はあまり入ってないのですが、何枚もカードを入れてあるのです。受付で、免許証を先に出しました。受付の女性が奥から黒い財布を持ってきてくれました、「コピー機の処にありましたよ」「カードがあるので」とお礼を言い、コミニティバスの停留へ行きました。王子の駅へ行くのには、コミニティバスだとかなり歩くようなのです。停留所にいた人に「都バスに乗るには、どこへ行けばいいですか」と、聞いてしまいました。「あの車が、出てきたほうへ行けばいいです、近いですよ」と教えてくれました、何とかバス停にたどり着き、18時30分に自宅へ向かいました。
エッセイ「おじいさんの石臼」③ @19643812
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。エッセイ「おじいさんの石臼」③の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます