No.38 KORG POLY-800

プログラマブルアナログポリフォニックシンセサイザーという、やたら長い名前が付けられた、83年発売のPOLY-800は格安で手に入るアナログポリシンセとして人気を博した。エディットできるパラメータがパネル上に全て番号が振られて記載されており、その番号を呼び出して数値を変化させていくスタイルのものだった。名前から見てゴツい大型のシンセを思い浮かべそうだが、実際POLY-800は非常にコンパクトに出来ており、フルスケール鍵盤の49鍵、ストラップフックが付いておりショルダーキーボードとしても活用できるものだった。

アナログらしい太い音(DCOを搭載)で特殊なポイントを持つEGが3基あったり、コードメモリーやシーケンサーなどの特有な性能はあれど、変更できるパラメータがデジタル式で可変させていくスタイルだったせいか、変化度が荒く意外と思った様な変化にならないところもある。つまみを極力排除して数値入力に特化してしまったのが仇となったか、しかしこの時代のシンセはやたらこういった趣向のものが多く目立つ(DX7も然り)。アナログシンセからの脱却が背景にあった時代が目に見える様。

名の通り8音ポリフォニックで、デュアルモードでは4ボイス+4ボイスの2音重ねで分厚い音も出せる。

鍵盤にバリエーションがあり、通常にピアノカラー鍵盤と、限定でリバースカラーの鍵盤を搭載していたモデルもあった。

次世代機にPOLY-800Ⅱがある。

キーアサイン方式8音パラフォニックなのにフィルターが1基しかなかった事を揶揄して嘘八百と呼ばれた黒歴史がある。

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二十年来のDTMerが使う機材。 神崎 諳 @Soran_Kanzaki

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