歩きスマホ・その他

第1話

ニュース番組ウェブサイトを視聴閲覧する度、新しいスマホアプリについてのトピックスが並ぶのを目にする。曰く歩きスマホの助長や人気のない場所に群がる恐怖、果ては政治的な視点からの意見も飛び出していた。

なるほどなるほどとても感心させられる。だがしかし納得できない事もある。

歩きスマホはとても危険な行為であることは、少し知性のある生き物であれば誰でも理解できる行動であろう。しながら行動は注意力の妨げになるし事故につながるのも火を見るよりも明らかだ。

しかしながらアプリのせいだと否定する意見は的に向かって射た矢が別の的に当たってると感じてしまう。あまり上手な表現ができないのが不勉強な自分の醜く酷い点だが、もし目にした人には我慢してもらいたい。そもそも何故アプリが悪い風潮になっているのか。ここが一番解らない。歩きスマホやながら運転など危険行為をする人間が悪いのではないのか？嬉々として叩くなら危険行為をなんの思慮もなく行ってしまう人間ではないのか？

勿論アプリの方が悪くないわけではない。危険行為の助長が目的でなくてもきっかけの一つになりえるアプリは確かに悪い面もあるのだろう。

飛んだ話になってしまうが「馬鹿と鋏は使いよう」という言葉を聞いたことがある。成り立ちは詳しくないが切れない鋏でもうまく使えば役に立つ意味を持つらしい。自分にはなんだかこれがぴったり当てはまっているように感じている。鋏に罪はあるのだろうか、切れるからだめなのか切れないからだめなのか鋏をつくるからだめなのか。

鋏だって使いよう馬鹿だって使いようならば、鋏を使う馬鹿を使う者はそれ以上に上手く立ち回るべきだ。

自分は鋏を使う馬鹿側の人間だ。だけど上手に刃を入れられる馬鹿でありたい。