第04説 丑三つ時の映し鏡

 あれから何時間がったのだろうか。月明かりに起こされ、自然と目覚めた。昼間に部屋の壁へかざった時計の針は午前二時過ぎをしていた。自分はトイレが行きたくなり、部屋から廊下に出る。廊下は窓から入る月光に照らされていた。足早に用を足してトイレから出て、手を洗うために一階へと下りる。妙に薄暗い脱衣所にある洗面台のかりをける。久々に点けたせいか電灯は点滅しながら点いた。レバーを上げて温水を出す。石鹸せっけんで手をこすりながら手を洗う。すると一瞬、ふっと電灯が点滅した。自分は気にせず、黙々もくもくと手を洗っていたが、ふと鏡を見る。そこには、"見知らぬ黒い長髪の女性"が背後に立っていた…。

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