久しぶりに会った幼なじみは...
@rin_t
第1話 再会
とある朝...
「俺の結愛〜起きろぉ〜」
「いつ私はお兄ちゃんのものになったの!!っていうかもうこんな時間!?悪いけどお兄ちゃん、ちょっとどいて!!」
結愛は兄を押しのけ、階段を下っていった。
「はぁ〜、朝からお兄ちゃんウザったいなぁ
申し遅れました。私は結愛です。高1です。今から急いで着替えて私が通っている夢が丘学園に向かおうと思っているんだけど...これは絶対遅刻だな...」
時計の針は8:30を指していた。
「時計みてる場合じゃない!早く行かないと!」
結愛は玄関のドアを開け、学園がある方向へ走り出した。
15分後、結愛は学園へ着くと、廊下で女子たちが黄色い歓声をあげていた。
「ねえねえ結愛!」
私に話しかけたのは親友の優希(ゆうき)だった。
「ねえねえ結愛、今さっき、転校生が来たんだけど、その子がめっちゃイケメンなの〜♡」
優希は楽しそうに話しているが、私はそんなの1ミリたりとも興味はなかった。
「そうなんだ、じゃあ私はそろそろ...ってもう急いで教室向かわないといけないからバイバイ!!」
優希から一旦離れると、私は階段を駆け上がり、渡り廊下を走った。
教室のドアを開けると、クラスメイトから冷たい視線を浴びていた。
「丸川!お前また遅刻か!」
「ごめんなさい、次から気をつけます...」
こうしてまた結愛の遅刻スタートが始まってしまったのだった...
休み時間...
相変わらず廊下は黄色い歓声を上げていた。
「慧光様〜、こっち向いて〜」
「俺は様ってつくほど偉くないよっ!」
「ぎゃあ〜っ!!」
どうやらあいつは慧光というらしい...
(慧光って聞いたことある名前だな...)
私は廊下でボーッとしていると、
「君は...」
慧光に目をつけられてしまった。
「私は別に慧光さんに用があって見にいったわけでは...」
私が言い終わる前に慧光は私の手をつかんでいた。
慧光に連れられて来たところは、ラウンジのようなところだった。
君って、俺の幼なじみだよね?
結愛はどうりで聞いたことある名前だと思った。
「もしかして、中学生の水泳の時間、溺れた私を助けてくれたのって...」
「ピンポ〜ン、正解!」
「って、俺の幼なじみって言い方おかしくない?せめて俺と幼なじみだよね?」
結愛はこの時点で慧光に衝撃発言をされるということが目に見えてなかった。
「ううん、正しいよ、だって今日から君は俺の下僕だもん、まっ!従えないのなら、それなりの覚悟が必要だけど」
「ハァ〜ッ!?」
幼なじみはあれからドSになっていたのだった...
久しぶりに会った幼なじみは... @rin_t
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。久しぶりに会った幼なじみは...の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます