第319話 大阪市浪速区難波中のラーメンこってり+チャーハンセット+生ビール
インテックス大阪で開かれたこみっく☆トレジャー37。スペース内に臨時の手洗い場を設置し、スペースの感覚も広く防疫対策を十分にとっての開催だったが、世情を反映して参加辞退のサークルが多く、結果的にはかなり閑散とした状態になってしまっていた。
それでも、イベントが中止されずに開催されるということは、非常にありがたいことだ。
とはいえ、参加者が少ないこともあり、体も冷えたので早めに切り上げることにした。
そうして帰宅し荷物を解いたところで、
「腹が、減ったな……」
朝昼を早めにしたので、夕食を早めに喰って悪い道理はあるまい。
さて、何を喰うか?
温まるには、やはり麺だ。
それなら久々に……
ということで、難波にやってきていた。
御堂筋線の南側から出て、なんばウィンズ方面に出、そこから西へ。
阪神高速の下に、目的の店はあった。
「お、チャーハンセットが17時まで100円割引か」
今は16時台。ギリギリセーフ。早めに来てよかった。店頭の張り紙でありがたい情報を得たところで、店内へと。
「そういや、食券になったんだよなぁ」
入ってすぐのところに並ぶ機械で注文と清算を先にするシステムだ。
「まぁ、せっかくだから」
チャーハンセットをラーメンこってりでオーダーし。
「ここは、やはり一杯欲しいところだ」
生ビールを追加して清算。
奥に入ると、カウンター席には敷居ができ、世情を反映した姿に。
時間が半端だからかご時世だからか、客も疎ら。
しっかりと区切られたカウンター席の一つに着いて、店員に購入したもののレシートを渡す。
これで、注文は完了。後は待つばかり。ここは『ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~』を起動……しようとしたところで、生ビールがやってきた。
そういや、食事と一緒にしてもらうのを忘れていた。
ならば、呑もう。
「ふぅ」
グイッと呑めば心と体に染みる。体が冷えたのを忘れる快楽だ。
そうして一息吐いたところで、店内に設置された薬味のコーナーへと。
以前は注文時にネギ多めなど注文したのだが、ネギ、紅生姜、にんにく、酢、マヨネーズを小皿で取ることができるようになっている。
とりあず、ネギを小皿に一杯。もう一つに紅生姜とにんにくを入れ、席へと。
すると、麺がやってき、ほどなく、チャーハンもやってきた。
「ああ、癒やされる光景だ」
黄土色のこってりスープに、中細ストレート麺。メンマとネギとチャーシュー。シンプルな装い。チャーハンは、ネギと玉子とチャーシューのこちらもシンプルな装い。
「いただきます」
まずは、何も足さず麺をずるりと。
「やはり、物足りない、か」
ならば。
ネギをどさっと入れ、にんにくと紅生姜をプラス。
「よしよし、いい感じだ」
ネギの風味とにんにく香り、紅生姜がいいアクセント。まだ、何か微妙に足りない気がするが、今は早く寄越せという腹の虫に従う方が優先だ。
続いてチャーハン。どこまでもオーソドックスなしっかりした味わい。書き込み、麺で追い駆け、スープを啜る。そこを生ビールで追い駆けると、なんだか幸せな気分に浸れてしまう。
麺を、チャーハンを、ビールを。
幸せのトライアングルを、堪能する。
ただ、やはり麺に何かが足りない気がするのだ。
ラーメンのタレを足すと、確かに上手くなるが、何かが違う。
それでも、満足いく味ではあるから、いいだろう。
改めての幸福のトライアングルに入り。
「喰った、な」
米粒一つスープの一滴ビールの泡一つ残さず、全てを胃の腑に収める。
席に備え付けの給水器で水を足そうとして、
「あ、ニンニン薬味!」
何気なく吸水機の横の張り紙を見て気づく。以前頼んでいた「ネギ多めニンニクたくさん入り」で入ってくるニンニクは、薬味コーナーにあるおろしニンニクじゃない。ニンニクを練り込んだ辛味噌のようなものだったはずだ。
どうやらそれは、別に頼まないと出てこないらしい。
なるほど。ちぃ覚えた。
まぁ、今日は今日で食を楽しめたからよい。次に活かそう。
ということで、最後に水を一杯飲んで気持ちを切り替え。
「ごちそうさん」
店を後にする。
「さて、せっかく難波に出たから買い物して帰るか」
オタロード方面へと、足を向ける。
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