是非とも皆に読んでほしい。現状では過小評価すぎる。

結論から言うととても面白い。素晴らしいの一言。

タイトルに騙されよくある転生ものかと軽く読み流していたが、気が付けば空が明るくなっていた。
異世界転生でチート持ち←これでぶん投げる作品が多い中、何故そうなるに至ったのか?この疑問を読者に納得させるだけの設定や背景があり、自ずと世界観に引き込まれる作品。

ただ、これは批判ではないが、あえて言わせて頂くと主人公主体ではなく、群像劇の様に視点が変わっていくので、そのたびに主人公への感情移入から引き離される。
視点が明けの国メインとなるたびに主人公の存在感が薄れ、暗黒騎士の登場はまだかとヤキモキする。
昨今のニーズである強い主人公が万能感を提供する場面が少ない為、それらを求める読者にはヘイトが溜まる場面が少なからずあるかもしれない。

しかし、それらは全て後のストーリーに重みとカタルシスを持たせる為に必要な描写であるし、補えるだけの文章力もお持ちだと思います。
物語の随所に伏線を張り、丁寧にそれを回収し、こちらの予想を裏切る構成力も素晴らしい。

べた褒めです。

最後にこれは自分の希望ですが、やはりもう少し主人公視点での話を増やしていただけると飛び跳ねて喜びます。

長文駄文失礼しました。