第38話 核パルス推進

モジュール室内に飲料水パックがプカプカ浮いている。

最近忙しいので部屋の整理をしていないせいだ。


地球のJASA本部にアイディアを提案して返答を待っている。

その間に人工知能と(会話)して考えを整理しておこう。


俺「核パルス推進だよ。」

CPU「核パルス推進?実現しなかったオリオン計画ですか。」

俺「そう、核爆弾を爆発させて、その衝撃で進むロケットだ。」

CPU「理論的には可能ですが予算が、かかりすぎます。」

俺「やはりそうか。」

CPU「はい、地球上で今から建造しても2年では完成しませんし。」

俺「は?」

CPU「5年かけても難しいと思いますよ、予算的にも。」

俺「はあ?」

CPU「・・・?」

俺「核パルス推進ロケットは地球で作るんじゃ無いよ。」

CPU「では、どこで作るんですか?。」

俺「ここで作る。」

CPU「ええ?ここで?核パルス推進には巨大シールドが必要です。」

俺「そう、そして町一つ乗せられるような巨大なロケットになってしまう。」

CPU「ですから、ここで自作するのは不可能です。」

俺「分かってる、小型の核パルス推進ロケットを作る。」

CPU「まあ、小型の模型のようなものは作れるかもしれませんが。」

俺「そうだろ、モジュール6の部品を解体して作る。」

CPU「ですが、そんな小型サイズの核爆弾は理論的にありませんよ。」

俺「うん。核爆弾では、どのみちモジュールごと破壊されてしまう。」

CPU「はい。」

俺「小型の通常爆弾があれば良いんだな?」

CPU「はい、ですが爆発物になりそうな材料を積んでません。」

俺「ここで火薬をイチから作れないか?」

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