第3話 ドッキング
「ひんやり」とした緑のタタミの上に素足を乗せてみる。
先ほどモジュール2とドッキングをした。
これまで俺が居たモジュール1の機器が故障したので移動する。
ハッチを開けて新しいモジュール2へ裸足で入る。
青畳の匂いのする新しいモジュールだ。
ここが新しいモジュール2か。
やはりモジュール1と変わらない構造だな。
四畳半ほどの室内の壁に宇宙食パックと水ボトルが大量に固定されている。
隙間なくギチギチに陳列されているといった感じか。
この宇宙食と水は約2年分の量だ。
(水は再利用する)
モジュール1に最初に入った時と光景は変わらない。
新しいモジュール2でも壁に固定された宇宙食を少しずつ食べる。
例えば2年後、ここの食糧が無くなるか、機器が故障するとする。
そうなれば次のモジュール3をドッキングさせ俺は移動だ。
食糧を食べ、機器を使い故障したら次のモジュールへ。
ひとつのモジュールは最大2年間は使えるという。
長く滞在するのでモジュールの内装は飽きない和室になっている。
床は緑のタタミ。
(無重力なので上下の概念は無いが床として使う面という意味。)
ハッチは白いふすま風の塗装。
(省スペースの探査機ではスライドドアは良い。)
窓は無いが障子のような内装になっている。
(窓が無いのは強度を上げるためとか。)
室内の見た目は完全に四畳半の和室である。
予定では10年で地球に帰ることが出来る。
モジュール1は自動でユサユサと切り離された。
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