2話

 彼女、佐伯奏音の編入から数日後、クラス委員を決めるとのことでHRを使い決めることとなった。


「とりあえず学級委員決めるんだけど立候補したい奴いるかー?できればここで決めてほしいってのが先生の希望なんだがなぁ…後々寝れるし…」


と担任が教師としてあるまじき本音を漏らしつつ立候補者を探す。


と、ここで一人が挙手した。


なんということだろう、挙げたのは佐伯さんだった。

「他に挙げるやついないのかー?いないなら決めちゃうぞー早くしろー」

結局他は手をあげる様子はない模様。


お前挙手しろよと言わんばかりの視線を隣から感じたので、そちらを向いてみると案の定信彦だった。


正直な話を行ってしまうと佐伯さんと話してみたいからきっかけが欲しかったのは確かなんだが…さすがにクラス委員になるのには抵抗があったりなかったり…。


そんな葛藤してると担任がしびれを切らし、推薦者はいるか、とこちらに問いかけてきた。


先程の無言のやりとりのせいか信彦が真っ先に俺を指名してきた。正直予想の範囲内ではあったがいざやられると面倒である。


そのまま決まるのだけは勘弁してほしい…。


が、祈りは届かず最終的に俺と佐伯さんで決定してしまった。

正直先行きが不安でしかないがやれるだけやるしかなさそうだ…。

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春に咲きし恋の花 小町 @komati1219

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