人類だけでなく、生物全体に根ざした、滅亡に瀕する病の悲劇から始まる。
社会は、生活はどうなってしまったのかと心配をすれば、人類の補完的な意味合いも込めて、アンドロイドが台頭しているという世界観らしい。
無機質で、人間の言う事を聞いて、自立の学習はあるが、心というプログラムはない。それがお約束。
それがどうしたことか、深雪に対してノイズ混じりの感情に似た何かを抱く真人。
わがままにしゃべり、時に拗ねて、人によって態度もまるで変えてしまう。けれども、踏みしめて形を変える雪に遊び、桜に想いを馳せる深雪。
その在り方、思い、もはや人間と変わらないではないか。
世界を救うというエッセンスにアンドロイド達の限りなく人間臭いやり取りが詰め込まれた今作、オススメです。