修羅場、惨劇の場。 そこは阿鼻叫喚の学校と化す。
乏しい想像力をもってしても、怖い場面この上なしで、先程までのこの能天気なお婆さんも無口になりそうで。
物語の世界と現実とをかさねてはどうかと思えるけれど、この怖い場面に涙が出そうになったワタシです。
ずっと以前に変質者に学校が襲われた事件を思い出したからです。
あの時の生徒たちの逃げ惑った姿を想像してしまいました。
どんなにか恐ろしかったことでしょう。
こうやって話の中につい感情移入すると、娘はいつも「バカだねえ、ものがたり・ものがたり」と笑います。
このお婆さんが単純なせいなのか、作家さんがそう思わせる技で攻めるからなのかは分かりませんが、そんなことを考えてしまった次第です。
作者からの返信
とはすえ、変質者が学校に……というのはたしかにトラウマになりそうですね。
読み手の方にもいろんな背景があるものですからね。
このシーンが現実にダブっていたというのがむしろ怖いです!
事実は小説よりも怖い!
襲い掛かる吸血鬼たちは恐怖でしかありません。少し前まではさつきもマーちゃんも戦う気でいましたけど、こんなもの勝負になりませね。兎に角まずは逃げなきゃ。
今までがほのぼのまったりだっただけに、日常が壊れた感が凄いです。読んでいる側がこれなのですから、さつき達の絶望は想像を絶します。
若君、出番です!早く助けに来て!今頼れるのは若君しかいません!
作者からの返信
一人だったら……なんて思っていたでしょうが、人数集まるともうどうにもなりませんよね。
絶望的な状況を一気に展開させております。
日常が壊れて、非日常が突然出現する、この辺りの展開もまたお互い好きな展開でしたね!
そしてヒーローの登場はどうなる!ですよね。
編集済
なんていう事でしょう。この8章はコミカルさとシリアスさを黄金比のように美しく描かれています。喜怒哀楽が詰まった章。
ちなみに④で目尻が限界近くまで熱くなりました。関川さんの描くキャラが泣きそうになると、自然と私も泣きそうになるのは何故なのでしょう。他の作品もそうでした。
そして、⑪の「一人また一人、やがて誰もいなくなり、その隙間を埋めるように次の授業のチャイムが鳴ったのだった。」この詩を詠った文章! 背筋に電流が走ったかのようでした。ゆっくりとさつきの周りから人が居なくなる様子を音(チャイム)が静寂とも言えない雑音を上書きする表現。
あと若君の真っ直ぐで真摯的な性格。加えイケメン。もう、私はどうすれば良いのでようか。惚れてしまいます。
もう、8章だけでいくらでも感想が沸き起こりますが、完読した際には真っ黒に書き込まれたレビュー書かせて頂きます。これは決定ですね。
現在、関川さんの作品を遡り最後の作品なので、ゆっくりじっくり大切に楽しませて頂きます。
作者からの返信
この八章が物語の核になってるんですよね。これまでの色々がまとまりつつ、後半へ向けての再加速な感じですね。
④のさつきちゃんと若君のシーンは私もすごく好きなシーンです。さつきちゃんのホッとしてる感じと、若君は微妙に違うニュアンスで喋ってるだろうな、なんてところですね。
文章のことも褒めていただきまたもやうれしいです。
もともとは一章ずつの週刊連載でしたので、この先ものんびりとお付き合いいただけると嬉しいです。
まだここまでしか読んでいませんが、今回『神回』ですね!
イケメンで世間知らずなだけかと思ってた若様が、のっけからコケティッシュで天然っぽい挙動だし、イケメンで理解があって天然で強いって反則だろって思いました(笑)
関係ないですが
「…ワシにはお前がいるではないか」
多くは語られていませんが、この台詞が若様とさっちゃんとでは若干捉え方が違うんだろうな~と思うとクスッとなります。
自然にそんな想像が出来てしまうあたり関川様の構成力に圧倒されました。
最後に藤原君が噛ませ犬でない事を祈りながら次話へ進みます(^^)
作者からの返信
神回とは嬉しい言葉!
この物語を書こうと思ったときに、もっとも初期から考えていたのがこの登校の回です。最初はこれをたよりにグイグイとコメディで押そうと考えていたくらいです。
まぁ考えているうちに広がりすぎ、今度はたたむのに苦労することになるとは、この時はまだ考えてませんでした……
うわぁ、瞬く間に大変なことになりましたね。
一気に修羅場に……。
生徒たちを救うことはできるのか?
学校中の生徒たちが血を吸われて、いったいどうなる?
怖いけど続きが気になります。
作者からの返信
これまでコメディー路線からシリアス路線に変わりました。
が、コメディーは隙間を見つけて挟んでおります。
しばらく怖いシーンではありますが、ちゃんと楽しくなるように仕込んでおります!