上五に「て」を入れて字余りにしたところに、海が引いては寄せる間の長さを感じさせてくれますね。その後の「きらめく」という光にもかかって、悲しみは去り喜びがやってくるイメージのパワーを得られるような気がしました☆
――『耳を澄ませば 微かな汽笛』
何の船だろう? こちらにやってくるのか。それとも出航か。嫌な記憶を乗せ……もしくは、新たな希望を乗せ、海を行き来する船は秋の陽射しを浴びながら航海している。愛宕には、波の距離感とは別の具体的な「モノ」が浮かんできました☆
作者からの返信
句に込めた思いを的確に、細やかに読み取っていただいて、とても嬉しいです!!愛宕さんの仰る通りの思いを込めてこの句を詠みました。
沖に具体的なものをイメージすることで、ぐっとリアリティのある歌になりますね!遠ざかる船には悲しみを、近づく船にはいっぱいの喜びを積んで。なかなか思い通りにはいかないとしても、自分自身の心の中はそんなイメージで過ごせたら…きっととても幸せですね(*^^*)!
悲しみは遠くへ、幸せはこちらへ。
身勝手かもしれないけれど、変に抗うことをせず時に身を任せていれば、いつかはそんな心境に辿り着ける気がします。
悲しみは記憶と共に遠ざかっていきますし、新たな悲しみもいずれは波の向こうへと遠ざかる。
手元に残った大切なものを抱き続けれていれば、そこに幸せが見つかる。
そんな気がします(^^)
作者からの返信
ああ、本当にそうですね。…ひまわりちゃんのコメント、心にしみました。
時間という流れに、自然に選り分けられるように…心を満たしてくれる幸せは、いつも自分のそばにあり…過去の悲しみは、だんだんと沖へ遠ざかっていく。
今、手の中にある喜びや幸せが、いかに大切なものか…そんなことを、考えずにはいられませんね。
秋の海を前に、言葉無く、ただ感じていればいい……自然の呟きを聴いたように思いました。
気持ちの満ち引き。aoiさんが小説で表現されたことを思い出します。
そして「幸福」が「当たり前」になる怖さ。それは、今が幸福なのに幸福であると思えなくなる怖さです。自分の心と適切な距離を取って、冷静に眺めていたいものです。
「テーマは似ていたとしても、書き手が違えば色も形も全く違うストーリーが生まれる」……そうですよね。またまた前向きな力を頂きましたm(__)m 私らしい色と形の表現ができればいいなぁと夢見ております♡(๑′ฅฅ‵๑)
作者からの返信
ひいなさん、コメントをありがとうございます!(*^^*)♡
『満ち引き』の紹介文は、まさにこの『幸せの距離』を思い出しながら書いたものです。悲しみは少しずつ遠ざかり、幸せは時に引いても、いずれまた打ち寄せてほしい——『満ち引き』は、この話に綴った願いが大元にあるのかもな、と改めて思います。
私のコメントがお役に立てたのならば、嬉しいです!(*´꒳`*)何万文字をも費やして紡ぐ長編ですから、敢えて真似ようとしない限り、最初から最後まで同じ色や形になってしまうことの方が寧ろ起こり得ないのじゃないか、という気がします(*^^*)