朝の紅茶をいれてくれるかい?

@wakameshino

0 ICE

プロローグ


「父上、いや

 エド・ルイス・カルナ子爵が亡くなられた。」

 晩餐の席に冷たく響く言葉。

 覚悟はしていた、この時が来るのも解っていたなのに。

「ヘル お前にこの意味はわかるな。」

 悲しい。自分に言い聞かせてきた「そんなことはありえないと」次の言葉の

 それで、下手くそで非道な今までの日常は崩れ去る

「子爵が居ない今、お前は私にとってどんな存在か」

 沈黙

「はい。兄上」

 この言葉を待っていた

 そう言わんばかりに笑みを浮かべるギル・カルナ。

私の義兄弟。私の家族。


 私は、館を追い出される。

 ただひとりの家族ちちと暮らした、少しの思い出の残るこの家を。



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