本当に知りたい事は企業秘密

 執筆を趣味とする人は大抵、今持っている自分の技術より更にうまくなりたいと思うものですよね。それはプロを目指す人もそうでない人も共通した思いだと思います。そう言う人の向上意識を刺激するような創作論がカクヨムでも幾つも書かれていますよね。


 私も幾つかのカクヨム内の創作論を読みましたし、それらは大変参考になりました。

 しかし気になる事がありました。創作論を書いている人の書く小説の多くがその人が書いている創作論よりも評価されていない事です。


 そりゃそんなにうまく行ったら世の中うまく行かないよって意見もある事でしょう。

 しかし逆説的に言えば、評価されている面白い作品を書く人は創作論を書いていない、そう言う事にもなります。


 私が今まで読んできた創作論の作者の中で、その創作論より評価を得られている小説を書いている作者は数人程度でした。

 そして読んでいる人の技術をどうやってでも引き上げたいと言う強い意志を創作論から読み取れた作者は更に少なかったです。


 そりゃ、自分の持っている知識を披露するだけなら、そこまでの熱意は必要ないのかも知れません。創作論を書いている人にそう言う意識の人も多い気がします。

 それを非難する訳ではありませんが、熱意を持っている人とそうでない人がいるなら熱意を持っている人の創作論を読みたくなりますよね。

 ちなみにその人はプロフィールに自分の実績をしっかり明記していました。そう言う実績が分かるとその創作論にも説得力が増すってものです。


 創作論を書く人の中には自分の実績も創作論以外の作品も載せていない人がいます。申し訳ないんですけどそう言う人の創作論はちょっと信用出来ないかな、って思ったりします。だって自分の手の内を見せていないんですから。


 さて、ここからが本題です(遅)。ここまで読んできた人は分かると思うのですが、いい創作論を書き、素晴らしい小説理論を身に付けているはずの人が、必ずしも面白い作品を書けている訳ではありません。

 創作論を求める人は面白い作品を書く為に読んでいると思うのですが、読者が求めるような情報を創作論から読みとるのは難しいって事なんですよ。


 結局カクヨムに載っている創作論って小説の基礎的な事を書いているだけなんですよね。プロの人が書く創作論はきっとまた違うのでしょうけど。素人が書くただで読ませる創作論に多くのものを期待してはいけません。


 人気作を書く人の人気を得るコツは企業秘密なんですよ。こう言う場所の無料の創作論でその秘密をバラす人なんていないんです。基礎的な事はカクヨムの創作論で学べても、そこから先の人気を得るテクニックは自分で見つけるしかないんです。


 普通にスッキリ読みやすい作品まではカクヨムの創作論で学べるでしょうけど、そこから先は無料では届かない領域です。更に先に進むには頑張って自力で見つけ出すか、しっかり誰かから教えてもらうか、評価の高い書籍を買うかして頑張るしかないかなと私は思っています。

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