口癖キャラ

 小説には、って言うか漫画も含めてですが、様々な登場人物が登場しますよね。それぞれ個性的なキャラクターを創作出来れば、物語も賑やかに奥深く展開させる事が出来ます。

 漫画なら個性的な容姿を絵で証言出来るので、描き分けはそんなに難しい事ではありません。複数のキャラが会話するのも何の不具合もありません。


 しかし、しかしだ諸君!小説でキャラの書き分けは漫画のように簡単には行きませんぞ!何故なら全て文字だけで表現するしかないからです。

台詞だけでキャラを想起させようと思ったら特徴的な喋り方をするキャラばかりになってしまいます。非常に難しいのですよ。文字だけだから。


 きっと書き慣れた人や名作小説ではその部分をうまく表現しているんでしょうね。何十人何百人と登場人物が出て来てもそれらのキャラが入り乱れて会話をしても違和感なく読者に伝えられるテクニックを持っているものだと思います。


 私を含む未熟な作者にはキャラが多くなると表現に困ってしまうんですよね。書き分けきれなくて。そこで手っ取り早くキャラの書き分け出来るテクニックのひとつがそのキャラの口癖となります。

 子供向けアニメなどでよく使われる普通に考えてありえない口癖も創作物では……や、少なくともラノベではアリと認定される事が多いでしょう。少年漫画で許されるレベルの口癖なら……。


 よく使われる口癖と言えば田舎者の表現としての「~だべ」とか頭軽い系がよく使いそうな「~っス」とか。そして「ふええ~」とかの幼女キャラもベタですね。

 学者系キャラがやたらと堅い言葉を使ったり、時代錯誤なキャラが時代劇風の言葉を喋ったり。


 それと口癖とはちょっと違いますけど方言系キャラとか……代表的なので言えばやっぱり大阪、いや関西弁ですね。方言を使う地域の人は自分の地元の方言をしゃべるキャラを出すのもいいかも。


 最近で言えば中二系のキャラもうまく個性が表現出来ますよね。ま、中二系は言葉を考えるのに中々のセンスが必要ですが。私は中二病的台詞を喋るキャラを小説に書こうとして、うまく表現出来ませんでしたよ……トホホ。


 特徴的な口癖を出せば、おっあのキャラだな?って台詞だけで個人を特定出来ますが、やりすぎると変人しかいない組織が出来上がってしまいます。使いすぎに注意プリ。


 語尾だけに変な言葉を入れる口癖も創作口癖の定番ですが、これは真面目な話には使えません。雰囲気をぶち壊してしまいますからね。

 後はぶっきらぼうな喋り方をするキャラとか、お淑やかなキャラとか、キレた時だけ言葉がやたら乱暴なキャラとか……あれ?結構キャラを書き分けられるのかも?


 と、とにかく、話を書き始める前に、キャラの個性の設定は十分すぎるほど決めて置いた方がいいですね。でないとアレ?この台詞はどのキャラが喋ってるんだ?となります。ええ、それは私の作品です。そんな訳でみなさんも十分気をつけてくださいね。

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