第3章 真白き執政官

 ― 1 ― 巨大亀と裏切りの温泉


 楽園パラダイスを構成する要素として欠かせないものに温度がある。


 雪国にも長所は存在することは認めるが、軒先から氷柱つららがぶらさがり、毎年のように凍死者が出る場所を楽園と言い切るには勇気が必要だ。人間も動物の一種である以上、暖かな気候を望むのは自然の摂理なのだろう。


 しかし注意しなければならない。温かいと暑いは違う。それが熱いとなるともっと違う。何事も限度を過ぎると褒美ではなく、負債となるのだ。


 温泉の中に投げ込まれたナオミ・デリンジャーの脳裏に浮かんだのは、失楽園パラダイス・ロストという単語であった。


 とにかく熱かった。体中に熱い針が突き刺さったみたいだった。


「あちあちあちあち!」


 あとで聞いたところによると、湯の温度は最大で華氏かし一二〇度。摂氏せっしに直すと四九度近くにもなるらしい。かなりの高さから落下したけれど、温泉は全身が水没してしまうほど深かったため、底で体を打ったりはしなかった。


「げほげほげほげほ!」


 乙女らしからぬ咳をしながら、ナオミは大急ぎでお湯をかきわけた。

 何しろポンチョには自慢のナイフセット『カトラリー・ファミリー』がぎっしりと収納してあるのだ。この状況で泳ぐのは無理というもの。どうにかブーツのかかとが堅い底に触れたことに安心しつつ、彼女は陸地へと急ぐ。


 同時に顔をあげた。温泉の四方に張り巡らせてある高い壁へと視線を送ったが、この身を温泉に投げ込んだ月下の騎士の姿は見えなかった。


 悔しいが、今はお湯から出ることが先。

 ごつごつした黒褐色の岩が、手を伸ばせば届く距離にあった。かなり大きい。小山みたいだ。指先がそれに触れる。


 じゅっ。


 水蒸気が派手にたちのぼった。

 その石は真っ赤に焼けていたのだ。革手袋をしていてよかった。素手だったら大火傷をしていただろう。


(……焼けた石を入れてお風呂を沸かしているのね。けれどこんな巨岩をどうやって熱したんだろう? 見たところモコモコと変わらないくらいのサイズじゃない)


 命からがら浅瀬へと逃げ延びたナオミは、そっちの水温が低くなっているのに気づいた。幾分かだけどぬるい。やっぱり熱源はあの大岩なのだ。


 そう考えたナオミの背中に、張りのある女性の声が投げかけられた。

「それはです。ここセフィロトの霊泉の守り神。触ってはなりません」


 ずぶ濡れのまま温泉からはいあがったナオミは、声の方を振り返った。離れた場所で一人の女性が湯浴ゆあみをしている。

 二十歳前と思われる貴婦人レディであった。その美貌は月の女神ディアナを連想させるのに充分すぎるレベルだった。

 張りがあるのは声だけではない。その肌はきめ細かく、適度に筋肉質であり、また弾力性にも富んでいるようだった。これが大人の魅力だろうか。


「あなたは?」


月下の騎士ナイト・アンダー・ザ・ムーンが名を叫んだでしょう。その通りの女です。私はソフィー・ホチキス。人の世話を焼くのは飽きていますけれど、あの男に頼まれたのでは仕方がありません」


 そう言うと彼女は温泉からあがった。かたわらに置いてあったシーツのように巨大なタオルを優雅な動きで纏い、こちらへ歩み寄ってくる。

 あまりに堂々とした動きに驚いたナオミは、思わず立ち上がろうとした。だが彼女は忘れていたのだ。足首を痛めていることに。


 右脚に力が入らず、体がよろけた。

 だが、ソフィーはすかさずナオミの腕を取り、転倒を阻止してくれたのである。


「お召し物を乾かさないと」


 相手はそう言うと後ろに回り、勝手にポンチョのボタンを外し始めた。


「あ、あのねぇ!」


 そう言いながらも逆らえないナオミだった。お湯をしっかり吸ったポンチョは過度に重く、腰に負担がかかっている。痛めた足では体を支えるのも難しい。ここは素直に頼るのが利口というものだろう。

 同性でも服を脱がされるのには抵抗があったけど、見られるのを嫌がっていてはサーカスなんて商売はやっていられない。ナオミは覚悟を決めた。


 するり。


 衣擦れの音が湯気のたちこめた温泉に流れた。ちょっとだけ良い気分になるナオミだった。

 逃走した月下の騎士が気になるけど、もう追いかけるのは無理だ。それに滅茶苦茶な状況ではあるが、お風呂に入れるのは正直ありがたい。

 何よりもソフィーの脱がせかたがやたらにうまいのだ。


(……このひと従者ずさの経験があるのかしら。着衣や脱衣を手伝っていなければ、こんな上手にはできないはず)


 けっして育ちの悪くないナオミにはわかった。

 主人を着替えさせるのも家来の仕事の一つなのだ。


 騎士の甲冑が好例だろう。あれは一人では絶対に脱ぎ着ができない。馬の後ろから供の者が駆けてくるのは、いくさの装束を整えるために必要だからだ。

 手慣れすぎたソフィーの様子から、そうした前歴があるに違いない。そう直感したナオミだった。


 答えから言えば、彼女の予想は間違っていたのだけれども。


 ごちん、という音と共に、鉄塊が岩作りの足許に転がった。ニーナから借りたレミントンのダブル・デリンジャーだ。ソフィーは驚いた素振りさえ見せず、興味なさそうにそれを拾い上げると、上着とミニのスカートを手早く奪い取った。


「ちょ、ちょっと! 下着は自分で取るから!」


 必死のあがきも虚しく、ナオミはたちまち丸裸にされてしまった。ソフィーは早くもブーツの紐をほどきにかかっている。こうなっては仕方がない。早くお湯に戻るだけだ。


「お預かりしたコスチュームは洗濯に回します。特急便でやれば二時間もかかりませんから、その間、念入りに沐浴に勤しんでくださいませ。恵殿エデンは深夜になっても灯は落ちませんが、ここにいれば見つかる可能性は少ないでしょう」


「いいの? 私は関所破りなのよ。かくまったりしたら迷惑がかかると思うわ」


「他ならぬ月下の騎士の頼みですもの。無碍むげに断ったら、それこそ理不尽な迷惑をこうむると思います。ただし……」


「ただし? なんなの?」


「私にとって、より優先度の高い方がご出馬なさったならば諦めてくださいね。まず絶対にいらっしゃらないとは思いますけれど。

 それにしても月下の騎士は慧眼をお持ちですこと。木を隠すには森の中。女の子を隠すには女の子がたくさんいる場所が最適。この真理をわかっておられる。

 この時間帯、恵殿全部を見渡してみても、女の子の密度がいちばん高いのはここですもの。ハウス・ホテル〝蒼ざめた馬パール・ホース〟の裏の間バックルーム……」


 ソフィーはそう言うや、めるような視線をナオミの肢体に注いだかと思うと、しばらくの間、こちらの顔を凝視してから言った。


「後に生まれた方は羨ましい。若いという一点だけで美を勝ち取れるのですから。それにしても、せっかくのアドバンテージをどうして濃い化粧で無になさるのですか?」


「これは舞台用のメイクなんですっ! 明日絶命するかもしれないのが西部ウェスタンの掟。あなたのような妖艶な年齢になる前に死んでしまうかもしれません。せめて生きているうちに化粧くらいしてもいいでしょう」


「……その時にはコスメチックの費用を子孫に残せるではありませんか」


 子供をあやすかのような態度と、理屈がわからない者への同情と、ほんの少しだけの嘲笑。

 それらがごちゃ混ぜになった深みある表情を浮かべつつ、ソフィーは温泉の出口へと姿を消してしまった。総重量七キロを超えるナイフセットが詰まったポンチョを重たそうに引きずりながら、である。


 これまでに経験したことのない敗北感を抱いてしまったナオミであった。向こうはこちらの若さにコンプレックスを持っているのかもしれないが、こちらは相手の端然とした大人の実力に打ちのめされていた。ナオミは手早く髪をまとめ、黙ったまま湯船に引き返した。


 大岩から距離を取り、静かに体を水面下に沈める。暖かな湯で、痛めた足首が急速に楽になっていくのがわかる。

 あらためて周囲を見回してみた。やたら広すぎる温泉だった。円形に形取られたその差し渡しは、軽く一二〇フィート(約三六メートル)はあるだろう。


(……無理をすれば、五〇人くらいは一斉に入浴できるのではないかしら。プリティ・ズーの女の子たちを全員一斉に放り込めるでしょうね。そうしようかな。正直、荒野の暮らしが長すぎて、みんなヘンな匂いがしているし)


 ぶくぶくぶくぶく。


 口元までお湯に浸かりながらそんなことを考えていたナオミの頭に、奇妙な言葉が響いてきたのは、次の瞬間であった。


《ちょっと熱すぎましたかしら。それは失礼しましたわねぇ》

 みやびなまでの女言葉であった。

《どうも食事中は自然と体が熱くなってしまうみたいで、温度調整が難しいんです。まったくお恥ずかしい限りですわ》


 岩が、動いた。


 さっき指を火傷しかけた焼けた石がぐるりと水平方向にターンした。波が起こり、ナオミは頭から大量の湯を被ってしまった。


「ごほごほごほごほ!」


 咳き込む彼女の眼前に、何かが水面を割って現れた。

 それは爬虫類の頭部だった。

 裂けた口元と、そこからはみ出した凶悪な牙。それと反比例するかのようなつぶらな瞳と、小さすぎる鼻孔。


 それは巨大すぎるまでに巨大な亀であった。

 ウミガメやゾウガメのたぐいではない。もっともっとワイドサイズな怪物だ。


 完全に度肝を抜かれ、思いを言葉にする術を失ってしまったナオミの脳裏に、なおも単語が舞い込んできた。


《そんなに驚かないでくださいませ。私はケルビム。あなたには動物の言葉がわかると思ったんですが、どうでしょう?》


 その穏やかな物言いでわかった。敵意はないらしい。

 落ち着きを取り戻したナオミは、よくよく観察してから相手の正体を見切った。

 間違いないだろう。これがメガ・ストゥペンデミスだ。

 甲羅の大きさだけで一二フィート(約三・六メートル)にも届く世界最大の亀だ。


「……わかります。ちゃんと聞こえていますわ。びっくりしました。哺乳類と鳥類なら自信がありますけど、亀とお話ができたのは今日が初めてです」


 相手は唇をもそもそと動かしながら、言葉を綴ってきた。

《たぶん爬虫類で意志の疎通ができるのは私たち亀族だけでしょう。人間の言葉はパターンが多すぎて、理解するのには時間がかかります。長年生きていられる私たち以外は、人語をマスターする前に寿命を迎えてしまいますもの》


「ケルビムさん……でしたね。この温泉でいったい何を?」


《贖罪を兼ねたアルバイトですわ。働かないと食べていけませんから。私は九年間、ずっとここセフィロトの霊泉でお風呂を焚く仕事をしておりますの。

 ここは温泉といいながら、実は温度が低いんです。私がボイラーの代わりになっていないと誰も入浴できません。熱量はまだまだ余っていますから、よろしければ沸騰寸前まで熱くできますよ》


 相手の名を呼んでからナオミは気づいた。ケルビムは天使の名前だが、同時にエデンの園を守るために置かれた幻獣を指す代名詞でもあるのだと。


 たしかにメガ・ストゥペンデミスは幻獣と呼ぶに相応しい稀少動物レア・アニマルだった。

 この世界最大の亀は食道と胃の間に炉嚢ろのうと呼ばれる特殊な気管を備えている。それは発動機エンジンにも準えられる器官だ。冬眠から目覚める際、体温を一気に上昇させるべく、高熱を放出する臓器なのだ。

 蓄積した熱を一気に口から吐き出し、火の玉を連射できるようになった個体もあるらしい。現にメガ・ストゥペンデミスは戦亀として戦争に使われた歴史もある。


 ちょっと警戒したナオミの様子を見抜いたのか、ケルビムは穏やかな調子で、

《それにしても嬉しいですわ。女性とおしゃべりをしたのは本当に久しぶりなのです。恵殿エデンの女の子たちはどうもすれっからしが多くて。頭に話しかけてみても、気のせいとしか感じないみたいでしてね》


「じゃあ、ずっとここで寂しい思いをしていたの?」


《でもありません。話し相手ならいましたから。男ですけど》


「それは誰?」


月下の騎士ナイト・アンダー・ザ・ムーン


 前頭葉に浮かんだ単語に、

「月下の騎士を知っているの!」


《この国で知らない人はいないでしょうし、知らない亀もいません。彼は貸し切りで入浴に来ます。月に二度のペースでね》


 慌てて周囲を見回すナオミだったが、見えるのは湯気の立ち上る水面みなもだけ。


《安心していいです。この時間帯は来ませんから。セフィロトの霊泉は日没後、女性専用となりますの。月下の騎士が来るのは夜明け前の数時間だけです。彼はああ見えて、公衆道徳にはうるさい御仁ごじんなのです》


「つまり親しいんですね。どこにいるんです? どこに行けば会えるんです?」


 しばらくの間、ケルビムは首を傾げていたが、やがてこう答えてくれた。


《……あの男は安全装置のない拳銃と同じ。すぐに暴発して触った者を傷つけてしまいます。素人が手を出していい相手ではありませんよ。

 知ってのとおり彼は大泥棒。あちこちで盗んだお金を貧乏人にばらまいています。義賊と呼ばれていますけれど、人から盗んだお金でいい事してるつもりの困ったちゃんです。自分の財産でやればと助言しているのですが、これが聞き分けのない男でしてね。

 神出鬼没が彼の真骨頂。どこに住んでいるかは判りかねます。それに……》


 ケルビムは黙り込んだあと、こう続けてきた。


《まさか惚れたのですか? 悪いことはいいません。やめましょう。一人の少女が冥府魔道めいふまどうへ堕ちていくのを私は看過できませんわ》


「冗談じゃないわ! 私はあいつに貸しがあるだけよ。借りもできたけど、とにかく会って話をしなきゃどうにもならないの。お願い。なにか知っているなら教えて!」


《……私も今はそれほど親しみを持っておりませんの。ただ昔、月下の騎士と一緒に仕事をしたことがあります。それ以上はご勘弁を。亀にも秘密はございます。会ったばかりの人に詳しく語る気はございません》


 断られても、簡単に引き下がるわけにはいかない。ナオミはケルビムの瞳を見つめてからこの街に来た経緯いきさつを簡単に話した。

 サーカスの団長として恵殿を興業場所に選んだこと。日暮れのキャンプで月下の騎士の名を騙る狼藉者ろうぜきものと対決したこと。そこに本物の月下の騎士が現れて、いきなりキスを奪われたこと。クルップ爺さんが、人間大砲で偽物を吹き飛ばしたこと……


《人間大砲?》


 不思議そうに聞き返すケルビムに、ナオミは補足説明を試みた。

「そう。うちで花形の出し物なの。先から人間を詰めて、弱い火薬でどーんと打ち出す仕組みの特別な大筒で……」


《知っていますわ。それで月下の騎士の偽物を発射したと言いましたよね。もしかしてこの男ではありませんか?》


 ケルビムは不意に大きすぎる口を開けた。

 心底驚いたナオミだった。彼女の瞳は、亀の口の中に横たわる人物を捉えた。


 それは詐欺師ことの成れの果てであった。


 彼は白目を剥いて気絶している。服は唾液で腐食が進んでおり、もはや全裸に近い。手足が痙攣しているところからみて、まだ死んではいないみたいだけれど、余命幾ばくもないのではあるまいか。


《さっき温泉に頭から落っこちてきました。女性入浴中の時間帯に押し入った男は風紀粛正法に基づき死罪ですから、遠慮なく頂戴しましたわ》


 亀が雑食であるのを思い出したのはその時だった。気持ち悪くなったナオミは、

「もう! そいつは気に入らない奴だったけれど、死に様が不憫ふびんすぎるじゃない。せめてさっさと飲み込んであげてよ!」


《そんなぁ。せっかくのごちそうなのに。これはキャンディと同じ。噛み砕いていいものじゃありません。じっくり味を楽しまなくては》


 これにはさすがのナオミもドン引きだった。亀の口の中で生きながら消化されるなんて、人間の死に方としてもかなり下の部類に入るに違いない。

 思わず一歩後ずさったナオミの耳に、二足歩行をする生物が奏でる跫音きょうおんが聞こえてきた。


 振り返ると、そこにはソフィーがいた。

 タオルを巻いた艶姿あですがたではない。きちんと正装している。

 首もとまでしっかりとカバーするハイネックのブラウスにベルベットのタイトスカート。色は紺碧ディープブルー。まるで貴人でも迎えるかのような格好だ。


「急かして申し訳ありませんが、湯船から出てくださいませ。それから、これに着替えていただきます」

 丁寧な言葉ながらも妙に命令口調だった。ちょっと気になったナオミであるが、ケルビムの側にいるのにも抵抗感があった。彼女は素直に指示に従った。

 風呂からあがり、タオルを受け取る。簡単に体を拭くと、籐で編んだ椅子に置かれた着替えに指を伸ばした。


 ワンピースだ。

 腰のあたりをベルトで締めない服を着たのは久しぶりだった。色はダークオレンジ。なんだか安っぽい色合いだ。夜、街角に立っている女の人みたいだった。


 脱ぐときと違い、ソフィーは一切手を貸そうとしなかった。どうも態度がおかしい。じりじりした様子でこちらの着替えを見据えているだけだ。


「お早く。あなたに時間的な余裕はあまりないのです」


 追っ手か。そう直感したナオミはワンピースを頭から被りながら言った。

「逃がしてくれるのね」


「いいえ。その逆です。まことにもって残念ですが、あなたを保安官カウンティ予備隊リザベーションズに引き渡さねばならなくなりました」

 それは裏切りを意味する一言だった。

「こんな結末になってごめんなさい。でも、それがあなたにとって一番いいと思いますの」


 重たい何かが心にのしかかるのを実感したナオミは、濡れた赤毛をまとめながら、平静を装って言った。


「月下の騎士に頼まれたのでは仕方ないんじゃないの? 断ったなら理不尽な迷惑をこうむるんじゃないの?」


「私にとって、より優先度の高い方がご出馬なさったのです。諦めてください。まず絶対にいらっしゃらないとは思っておりましたが、何事にも例外はあるのです。

 けれどその御方は、温情深くも、あなたが服を着る時間を与えてくださいました。どうぞ慈悲に感謝しつつ、縄を打たれるがよろしいでしょう」


 そう言うと、ソフィーは軽く二回手を叩いた。

 出入口から大柄の男が露天風呂へと姿を現した。


 大きめの白いテンガロン・ハット。肩口から足首までを覆う白いコート。あつらえたに違いないスリムサイズの白いジーンズ。染みも傷もない足許あしもとのライディング・ヒール。

 そして――全身を白一色のコーディネイトで固めた相手の表情を見た瞬間、ナオミ・デリンジャーは真の意味で凍りついたのであった。


 相手の顔は、“月下の騎士”と呼ばれる怪盗と瓜二つだったのだ……

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