23.ミイラ取りはマシマロになる。

 拝啓、先生。

 カクヨム壮で少し活動が活発になってきたように見受けられます。

 住民が少しやる気になってきたのやもしれません。どこか星の流れがスムーズになり、私にお水PVをくれる人も増えております。干からびそうになる体に水が染みわたり、ミイラ寸前だった私の体は元通りうるおったマシマロに戻りました。


 そして、先生もやる気になられたのですね。新作拝見しました。

「シュレディンガーのネコ」を題材とした、『ウォシュレットのネコ』。まさかのミステリーをお書きになるとは。主人公の臼田恭介うすだきょうすけが用を足し終えたときに事件は始まる。彼が排水作業を行ったところ「ミャ~」という鳴き声が水が流れるのと同時に聞こえてくる。臼田は、それに戸惑い、俺が流したのはネコなのか?俺は猫を殺してしまったのか。と罪悪感に苛まれ、日々苦痛に押し殺されていく。あの時、ネコはいたのか。いなかったのか。そして、お金持ちの家である臼田は探偵に依頼を申し込む。本作のヒロインである、三鷹玲子みたかれいこ。突拍子もない依頼内容に最初は断る気満々だった彼女は報酬額のデカい誘惑に負け、渋々とくだらない調査・推理を展開していく。果たしてネコはいたのか。いなかったのか。そして、いたらどうなのか?っというのがシュールに描かれており、もう満足の作品でした。最後のあれもいいですね……ラブシーン堪らんですたい!!「俺とお前の関係は、水には流せないぜ」。頭が悪くていいセリフです。


 私も物語の緻密ちみつさを出すために日々情報社会の波に乗り、バランスを取り、流れに負けない様、自然と戦っております。ゴーグル―googleをかけて、ヤホオーyahooと叫び、サーフィンしております。ネットサーフィンってやつを。戦いのあまりに私の体は丸くなる。さながら、さなぎの幼虫の様に丸くなる。出てくるのは、鬼か蛇か。はたまた、天使か悪魔か。カブトムシかクワガタか。未知の生命体となる。それが私。正解はマシマロです。


 P.S

 先生、私……ブラックサンダーにはまっております。どうぞ、大人な先生は大人買いしてそれを私に送ってください。大人な対応お待ちしております。


 平成28年 盛夏


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