第3話 迷うということ

若いときには100パーセントのものがあると信じているところがあって、その完璧なものを目指して突っ走っていたところがあったようなきがするのよね。でも、この世の中には完璧なものなんて何一つ存在しないといつの間にか気が付く。

例えば、あこがれていたマンションだって、住んでみたら音がうるさかったり、意外と収納が少なかったりといろんな欠点にきがつく。この人と一緒に暮らせたら幸せと思って暮らしてみたら、相変わらず優しいけど、部屋は散らかし放題とかね。何事にも表と裏、プラスとマイナスがあるときがつくときは、ためいきまじりになるのよね。


そうだよ、世の中には完璧なものがないから、自分にとって何が一番大事かを知っていなければならないのよ。これは譲れるけど、これは譲れないと自分の中できめていなければならないと思うの。物に対しても、ひとにたいしても。この軸みたいなものがない人がいつも迷っているのだと思う、すべてにおいてね。


私の知り合いでランチに行くといつもメニューを決めるのにものすごく時間がかかる人がいる。どれを選ぶか決められないのよ。チョイスがある中で最高のものを選ぼうとするからなの。自分が食べたいもので選んでいく癖をつけていないからだと思うわ。挙句の果ては、ほかの人が何を選らんだかをききはじめる。そしてもっと迷ってしまう。みんなにせかされて決めたものは、周りと同じメニューだったりするの。そして、後でやっぱり別のものにすればよかったとなげいたりするのよ。


私も昔はよく迷っていた。今でも迷うことはもちろんある。でも昔に比べるとずーっと減ってきたと思う。それは自分に今必要なものだけを選ぶようにしているからだと思うわ。そういうことがやっとできるようになったということね。

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