エピローグ  さらなる戦いの予感

 大吾と賢吾に別れの時が来ていた。

「大吾、北畠の家、頼んだぞ。私はもう行かなければならない」

「兄さん」

 大吾はまた泣き出した。賢吾はフッと笑って、

「泣くな。泣いている場合ではない。お前には陰陽師としての北畠家を継承してもらわなければならないのだ」

「そんなこと言ったって、俺はそんなに能力はないし、ウチの家系なんて、大したことないんだから、もう終わりにしてもいいんじゃないか? こんなことが起こるなら、陰陽道なんか覚えなければ良かったんだ」

 大吾は自棄になって叫んだ。すると賢吾は、

「ウチはそうでもないのだ、大吾。実はウチは安倍家の傍系で、由緒はあるのだぞ」

「そんなバカな。安倍晴明とどう繋がっているのさ、ウチは?」

 大吾はこの期に及んで賢吾が嘘をついているとは思わなかったが、俄には信じ難い話だったので、かなり疑っていた。

「安倍晴明は、常陸国の筑波山麓の猫島で生誕したという伝承がある。北畠家はその流れをくむ一族なのだ。無論、直系ではないがな」

「……」

 大吾は唖然としていた。賢吾は真剣な顔になり、

「だからお前に託すのだ。必ず伝えてくれよ、我が北畠家の陰陽道を」

「わかったよ、兄さん」

 大吾はようやく微笑み返して応えた。賢吾はニッコリとして、スーッと天に昇り始めた。

「頼んだぞ、大吾」

 やがて賢吾は空に消えた。大吾はいつまでも賢吾が消えた空を眺めていた。


 朝焼けの中、藍達は戦いの疲れでぐったりしていたが、誰ともなく藍の近くに集まり始めた。

「よくやったな、藍」

 仁斎が藍を労った。丞斎は椿に深々と頭を下げ、

「今更遅いが、すまなかった、椿。わしはお前に隠し事が多過ぎた」

「お祖父様、もういいんです。私にも非はあります。もう過ぎた事です」

 椿は力なく微笑んで答えた。丞斎は涙を流して、

「椿……」

 そう言ったきり、黙ってしまった。椿は藍を見て、

「藍ちゃん、ごめんなさいね。貴女にはどれほど詫びても詫び切れない事をしてしまったわ」

「そんなこと……。椿さんがいなければ、勝てませんでした。椿さんが、あの剣で攻撃してくれなければ、私達はどうなっていたか……」

「藍ちゃん……」

 椿は涙ぐんで藍を見た。藍は椿に近づき、彼女を抱きしめようとした。しかし椿は藍が抱きしめるより早く、その場に倒れてしまった。

「椿!」

「椿さん!」

 皆が椿に駆け寄った。

「しっかりしろ!」

 雅が椿を抱き起こした。椿は薄らと目を開いて雅を見ると、

「嬉しいわ。貴方に……抱き上げ……られて……」

「つまらんことを言うな」

 雅は真剣そのものの目で言った。しかし椿は、

「このまま……貴方に抱かれた……ままで死ねるなら……本望だわ……。ありがとう、雅」

「何を言っている! こんなことくらいで死ぬな、椿!」

 雅が叫んだ。

「椿さん、そんなこと言わないで。これからたくさん貴女に教えて欲しいことがあるんだから!」

 藍は涙を流しながら言った。丞斎は呆然として康斎の霊を見た。康斎は黙って首を横に振った。彼には見えているのだ。椿がもう生きることができない状態だということが。丞斎はがっくりと膝を着いた。

「仁斎様。ご迷惑をおかけ……しますが、京都小野家のこと、よろしく……お願いします……」

 椿の弱々しい声に仁斎は両手をギュッと握りしめ、黙って頷いた。

「椿さん、嫌よ。死なないで! 生きて! 生きて下さい!」

 藍の悲痛な叫びが、吉野山に響いた。

「椿!」

 雅が叫んだ時、椿の全身の力が抜けていった。雅は椿の顔を見た。彼女は微かに微笑んでいた。雅はそっと椿の身体を地面に寝かせた。藍は声を失っていた。仁斎は肩を震わせ、目を伏せた。

「椿さーん!」

 堪え切れなくなって、藍が椿の遺体にすがって泣いた。雅はただ唇をギュッと噛み締め、悔しそうに震えていた。

「うおおおおっ!」

 丞斎が雄叫びのような声を上げて泣き出した。

 しばらくの間、藍の泣き声と、丞斎の雄叫びが辺りに響いた。

 やがて、

「お祖父様」

 椿の声がした。丞斎が顔を上げると、椿の霊は康斎と並んで立っていた。

「椿……」

 丞斎を始めとして、藍、雅、仁斎が、二人を見た。

「私達はもう行かねばなりません」

 康斎が口を開いた。そして彼は仁斎を見て、

「仁斎様、父のこと、よろしくお願いします」

 仁斎は黙って頷いた。康斎は次に丞斎を見て、

「親より先に、祖父より先に死んでしまった者達ですが、どうかお許し下さい」

 椿と一緒に頭を下げた。丞斎はまた涙を流して、

「やめてくれ。元はと言えば、わしの犯した大罪が原因。お前らに頭を下げられては、わしはどうすればいいのかわからん」

「それは私も椿も同じこと。父上ばかりが悪いわけではないのです」

「康斎、椿……」

 丞斎はがっくりと項垂れてしまった。

「雅、藍ちゃん、ありがとう」

「椿さん……」

 涙を拭いながら椿を見つめる藍。雅は何も言わずに椿を見ていた。椿はニッコリして、

「さようなら、皆さん」

 康斎と共に天に昇って行った。やがて二人の姿は見えなくなり、朝日が藍達に当たり始めた。

「椿さん」

 藍はしばらく空を見上げていたが、雅が歩き出したのに気づいて、ハッとした。

「雅!」

 藍が叫ぶと、雅は立ち止まった。

「どこへ行くの?」

 藍の問いかけに、雅は背を向けたままで、

「俺は黄泉路古神道の使い手。姫巫女流とは相容れない」

 藍は涙声で、

「もう建内宿禰は滅んだわ。黄泉路古神道は捨ててよ。何の意味もないのよ!」

 雅は藍の言葉に振り返った。藍は椿の遺体に近づいて、

「もうこれ以上近しい人に死んで欲しくない。もう嫌なの、こんな悲しい思いをするのは」

「雅、もういいだろう? もう終わりにしてもいいはずだ」

 仁斎が言った。雅は藍から仁斎に視線を移して、

「ジイさん……」

 そして目を伏せた。

「雅?」

 藍は雅がどうするつもりなのかわかりかね、声をかけた。すると雅は顔を上げた。藍は目に涙をいっぱい溜めて、雅の胸に飛び込んだ。雅はハッとしたが、どうすることもできなかった。藍は泣きじゃくりながら、

「お願い、もう許して。貴方が宗家に戻ってくれないと、私はいつまでも貴方に謝れない。お願い、戻って来て!」

「藍……」

 雅は思ってもいない言葉を藍から聞き、戸惑っていた。

( 許して? 謝れない? )

 雅は藍がどんな気持ちでいたのか、その時ようやくわかった。


 一方剣志郎は、如意輪寺まで来た。

「この辺りから光が出ていたよな。藍はここにいるんだろうか?」

 彼は車を停め、周囲を見渡した。朝靄が煙り、朝日が木々の間から射し込んでいる様子は、とても荘厳で幻想的だった。

「この先か?」

 剣志郎は車を降り、境内に入って行った。そして奥に進み、後醍醐天皇陵の前で藍達の姿を見つけた。

「藍……」

 まだ距離があるので藍達が何を話しているのか聞き取ることはできなかったが、剣志郎はやっと会えたという喜びから、藍に駆け寄ろうとした。しかし彼は、そこに雅と仁斎がいるのに気づき、立ち止まった。しかも椿が倒れており、もう一人知らない老人がいる。剣志郎には康斎の霊は見えていないので、その存在はわかっていない。彼が考え込んで歩を進めないでいると、藍が雅に駆け寄り、その胸に飛び込んだ。剣志郎は唖然とした。

「藍……」

 剣志郎は頭の中が真っ白になりかけた。

( 藍はやっばり、あの雅という男のことが今でも好きなのか。俺は……)

 剣志郎はそれでも藍達に近づき、何があったのか尋ねようと思ったが、どうしても足が前に進まなかった。

「……」

 彼は踵を返し、車に戻った。彼はしばらくぼんやりと外を見ていた。

「ふうっ……」

 藍が散々吐いていた溜息を、今度は剣志郎が吐いた。彼はエンジンをかけ、車をスタートさせた。

「今日の授業に間に合わないな。電話入れとくか」

 剣志郎は腕時計を見て、そう呟いた。

「あれっ?」

 その剣志郎の車と大吾の乗るレンタカーがすれ違った。

「今の、竜神?」

 しかし大吾は、

「いや、そんなはずないな。あいつは藍さんを下ろして、帰っただろうからな」

 そのまま如意輪寺に向かった。


 雅は藍を軽く抱きしめた。藍はハッとして雅を見上げた。雅は微笑んでいた。彼は藍をそっと押し戻した。そして、

「俺は藍を憎んだことも怨んだこともないし、謝って欲しいことなど何もない。もう何も思い悩むな。俺が宗家を去ったのは、お前のせいではない」

「えっ?」

 藍はもう一度雅を見上げた。雅はフッと笑い、

「源斎に近づくためには、黄泉路古神道に手を染めるより他に手はなかった。そうしなければ、宗家の養子である俺が源斎に信用されることはなかった。俺はどうしても両親の仇が討ちたかった。だから宗家を去った。井戸の一件は、きっかけに過ぎない」

 その話は仁斎も初耳だったのか、酷く驚いていた。

『あいつは、そのことを隠すために小野の宗家を去った。そして、二度と貴女に会えなくなるかも知れないと思いながら、黄泉路古神道に手を染めたんです』

 藍は以前武智光成から聞いた話を思い出していた。彼女は武智からその話を聞いた時は、雅の真意は理解したが、彼が宗家から去らなければならない原因を作ったのは自分だという思いは消し切れていなかったのだ。

「むしろ妙な言い訳を作っていなくなるのより、俺が何かを仕出かして姿をくらます方がいいと思っての行動だった」

 雅の言葉に、仁斎はようやく、

「お前は、あの時それほどの決意をしていたのか。だからわしが井戸の蓋を開けたのはお前か、と尋ねた時、それを否定しなかったのか……」

 藍は仁斎を見ていたが、それを聞いてまた雅を見た。十五年の間、藍は真相を知らないでいた。今ようやく知ったのだ。彼女にとっては衝撃的な話だった。

「まだ今はその時ではない」

 雅はそう言うと、スーッと根の堅州国に消えてしまった。

「雅!」

 藍は消える寸前の雅の手を掴もうとしたが、それはできなかった。仁斎が、

「もう少し待ってやれ、藍。雅は椿の死に責任を感じているのだ」

「……」

 雅が残酷なくらいに椿に冷たかったのは、彼なりの椿への激励だったのであろうが、結果的に椿は死んでしまった。雅にはそれが相当重いのだ。だから今はそっとしておいてあげるのがいい。それはわかっていたが、雅が立ち去ろうとするのを見て、藍の理性が感情に負けてしまったのである。藍は気持ちの整理をようやくつけることができた。

「雅にはまたいつか会える。そうよね、お祖父ちゃん」

 藍は涙を拭って微笑んだ。仁斎は頷いて、

「そうだ」

 そこへ大吾が現れた。彼は周囲を見渡して、

「終わったんですね」

「ええ」

 藍は大吾に応えた。そして椿を見て、

「失ったものは大きかったけど、何とか終わりました」

「……」

 大吾は戻る途中で椿の霊と遭遇していた。だから何があったのかはおおよそわかっていたので、

「兄貴に後のことを託されました。藍さんも椿さんの分まで頑張って下さい」

「はい」

 藍は丞斎を見た。彼は抜け殻のようになっていた。藍は丞斎に近づき、膝を着いて、

「丞斎様」

「……」

 丞斎は虚ろな目で藍を見ずに空を見たままだった。藍は微笑んで、

「いつになるかわかりませんが、私も宗家を継ぐ者として、婿を取らなければなりません。そして、必ず双子を生みます。その時は、京都の小野家に養子に出しますので、よろしくお願いします」

「藍……」

 丞斎は涙ぐんだ目で藍を見た。藍は丞斎の手を握って、

「ですから、その日が来るまで、長生きして下さい」

「ありがとう。ありがとう……」

 丞斎も藍の手を握り返した。


 剣志郎は、高速道路の最初のサービスエリアで車を停め、携帯を取り出すとダイヤルした。

「ああ、竜神です。大変申し訳ありませんが、私用で到着が遅れます」

 剣志郎はうまく言い訳を作り、教頭に謝って携帯を切った。

「お昼までには着けるかな。顔でも洗うか」

 彼は車を離れ、トイレに向かった。


 丞斎は椿の遺体を車に乗せ、吉野山を去った。藍と仁斎は同行しようとしたが、丞斎が今日一日は椿と二人きりで過ごしたいと言い、ついて行くのを断念したのだ。大吾は賢吾の遺体を毛布で覆ってトランクに安置し、藍と仁斎を乗せて空港に向かうつもりだったが、藍が、

「今日は大事な会議があるんだったわ。急いで帰らないと」

「大丈夫か、藍? 相当疲れているだろう?」

 仁斎が気遣ったが、

「大丈夫よ。何とかなるわ」

 藍は答え、大吾を見た。

「ごめんなさい、北畠さん。落ち着いたら、お兄さんにお線香を上げに行きます」

「ありがとうございます、藍さん」

 大吾は頭を下げた。藍は柏手を二回打ち、

「高天原に神留ります、天の鳥船神に申したまわく!」

 飛翔し、東の空に消えた。大吾はしばらく藍が消えた方角を見ていたが、

「凄いな、姫巫女流って。何度見ても驚きますよ」

「あいつは特別だ。あの術が使えるのは、今は藍だけだ」

 仁斎は妙にしんみりと言った。大吾はハッとして、

「俺達も急ぎましょうか。兄貴の遺体を運んでもらう手続きをしなければなりませんから、早めに行かないと」

「そうだな」

 仁斎は大吾に微笑んでから、助手席のドアを開いて車に乗り込み、

「もう大丈夫かね?」

 大吾は微笑んで、

「きっちり話をしましたから、大丈夫です。兄貴はどこかで見守ってくれていますよ」

「そうか」

 仁斎はそう言うと前を見た。

「藍が別行動になって、ジジイと二人では、帰りの道もつまらんだろうが、我慢してくれ」

「ハハハ、何言ってるんですか。別に俺、藍さんにそんな気はありませんから。俺は竜神の応援団長ですからね」

 大吾はハンドルを握ってエンジンをかけた。仁斎は腕組みをして、

「あの男の応援団長なら、わしとは敵同士だな」

「ええっ? どうしてですか?」

「さァ、どうしてかな」

「教えて下さいよ」

 二人の漫才のような掛け合いは、しばらく続いた。


 藍は飛翔しながら、剣志郎のことを思い出した。

「あいつ、あのまま帰ったわよね?」

 それでも連絡くらいしておこうと思ったが、携帯がどこにもなかった。椿と戦って墜落した時、サービスエリアの林で落としてしまったようだ。藍は剣志郎に連絡するのを諦め、速度を増した。

「それにしても、今は一体何時なんだろう?」

 彼女は時間の感覚がおかしくなっていた。


 剣志郎が杉野森学園高等部に到着したのは、お昼休みの時間が終わる頃だった。彼が職員用の玄関から中に入ると、

「竜神先生!」

 武光麻弥が駆け寄って来た。竜神はその声に反応して麻弥を見、力なく微笑んで、

「ああ、武光先生、遅くなりまして」

 朦朧とした顔で答えた。麻弥は心配そうな顔で、

「大丈夫ですか、竜神先生? 大分お疲れのようですけど……」

「大丈夫ですよ、武光先生。ちょっとドライブが過ぎましてね……」

 剣志郎はフラフラしながら靴を室内用のものに履き替えた。麻弥は剣志郎の言葉にピクンとして、

「あの女性とどこかに行ってらしたのですか?」

 麻弥の思ってもいないような質問に剣志郎は動揺した。

「い、いえ、どこかに行っていたなんてその……。どうしてそんなことをご存じなんですか?」

 彼は問い返して誤摩化そうとした。すると麻弥は赤面しながら、

「学園の駐車場から同乗していれば、嫌でも目に入りますわ」

 少し剥れて言った。剣志郎はその時の状況を思い出してさらに慌てた。

「あ、あれはその、小野先生のご親戚の方で、頼まれて駅まで送っただけなんですよ。後は本当に個人的なことで遅くまでかかってしまって、結局徹夜になったので、その、遅くなってしまったんです」

 完全に支離滅裂なことを言ってしまった。麻弥は半ば呆れ気味の顔で、

「わかりました」

 剣志郎を廊下の隅まで引っ張って行き、

「それじゃあ、一昨日の私の話のお返事、聞かせていただけます?」

「えっ?」

 剣志郎はさらにギクッとした。

「い、今じゃなくても……」

 慌てる剣志郎のことなどおかまいなしに、麻弥は、

「そんなこと言っていつも誤摩化されてばかりですから、今日はダメです。今、お返事下さい」

 真剣な顔で言った。剣志郎はその気迫に圧倒されながら、不意に藍と雅のことを思い出した。

( あいつは俺のことなんか、何とも思っていないんだ……)

 意を決した剣志郎は麻弥を見て、

「自分のような男で良かったら、喜んで……」

 麻弥の瞳がたちまちウルウルし始め、大粒の涙がいくつも頬を伝わった。

「ありがとうございます」

 麻弥が剣志郎に抱きついた。剣志郎はビクッとしたが、はね除けるわけにもいかず、彼女を優しく抱きしめ返した。

「剣志郎……」

 それを藍が見てしまった。彼女も剣志郎の車が学園の駐車場に入って来たのを見かけて、社会科教員室からやって来ていたのだ。藍は二人に気づかれないようにそっとその場を離れた。

( 何だろう、このモヤモヤ……。私、どうしたんだろう? )

 剣志郎が麻弥と抱き合っていた。その事実をどう受け止めていいのか、藍はわからなくなっていた。

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ヒメミコ伝 小野宗家編 神村律子 @rittannbakkonn

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