思春期を迎えると誰しも抱くような不安や葛藤。
しばしば中二病とも言われるそういったものと幻想的な世界を織り交ぜることで繊細な年頃の機微を感じました。
ニーチェを読まずともニヒリズム的な思想や発想に陥りやすいのは誰しも経験があるのではないでしょうか。
そういったものとどう向き合うのか、どう付き合っていくのか、というテーマとともに、モラトリアムの大切さを思い出させてくれるような作品でした。
もし、高校生時代の自分と対峙したらどうなるか。
もし、当時の自分が今の自分を見たら何を思うか。
人生の箸休めとして読んで良かったな、と思える作品でした。