ロボットの感情

第16話 ロボットと機械の違い

機械は一定の作業を行うものだ。ロボットは作業に自由度がある。機械では将棋や囲碁はできない。同じ作業を繰り返しても勝てないからだ。ロボットは相手の応答に応じて、自分ができることの中で何をやるかを決める。

ジュースの自販機を例に考えてみよう。現在の自動販売機は、お金を入れてボタンを押せばジュースがでてくるという機械だ。もしこれをロボットに行わせるならば、入れられたお金が利得、ジュースを出すことができる。そこに幾つかのセンサーを組み合わせる。そして、何を行うかはロボットの自由にさせる。この時、もしかしたら人が通ったら勝手にジュースを出すかもしれない。お金もいれてないのに。しかし、その結果、射幸心を煽り、人が訪れやすくなるかもしれない。全体として利得が多くなれば何をしてもいい、これがロボットに仕事を任せるということだ。ここでポイントは自由な行動とその失敗が許されることだ。研究室内でそういう失敗をたくさんしてどういう風にすれば利得が増えるのかを学習させた後に出荷することになるだろう。