怖い話 綺麗な月 その三

無「でも」

無「そもそもの話ですが」

無「個人情報を出さないことに気をくばる人って、今どき珍しくないですが」


ア「そうですね」

ア「実際、私自身もSNSアカウントで本名を出して活動しています」


無「インターネットで匿名性が重視されたのは、外ではできない話をしたい人々がメインだった時代でしょう」

無「別に犯罪というわけではなく」


ア「ええ、ここのように怪しいオカルトの話題などの、偏見を持たれやすい内容はインターネットに向いていた」


無「でしょう」

無「それでも自分は本名は使っていませんし、メールアドレスも未公開です」

無「ブログなんかに顔写真や住所を平気で公開している人、いくらでも見つかりますよ」

無「念のため、今回のアドバイスはありがたいと思っています」

無「しかし不真面目な怖い話とどうつながるのか、まったく想像もつきません」


ア「どうか気を悪くなさらないでください」

ア「無駄愚痴さんに責任があるトラブルではありませんから」


無「つまり……トラブルが起きた、ということでしょうか」

無「そういえば月が綺麗ですね、という言葉で思いだしたことはありますが……」

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