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第14話:なぜ人称と視点を気にするのか?

 一部の方からのご要望にお応えして書いた内容でしたが、意外に見られているようですので少し追記しておきます。


 本作では、人称と視点を普通よりもかなり細分化しています。

 基本は、一人称、二人称、三人称だけです。

 視点を分けるにしても、俯瞰視点と神視点、あとはせいぜいキャラ視点ぐらいでしょう。

 しかし、実際の文章を見ると、意外に当てはまらないものがあるのです。

 そこで細分化することで悩んでいる方の整理になればいいかなと思い書いています。


 ところで、実際にそこまで細分化して、人称と視点を使い分ける必要はあるのでしょうか?

 そもそも、人称と視点の使い分けをなぜしなければならないかという話です。


 これはもうほとんどの方がわかっているとは思うのですが、「読者に正しく伝えるため」に尽きると考えています。

 逆に言うと、「もし正しく伝わるなら、人称と視点など気にする必要はない」ということになります。


 ただ、先人たちの研究により、人称と視点を気にしないと物事が正しく伝わらないということが明らかになり、こういう定義が生まれたのでしょう。


 さて、このことから何が言いたいのかといえば、「そこまで神経質に気にする必要はないよ」ということです。

 文学小説などなら別ですが、特にライトノベルでは実際に売られている小説を見ても、きっちり正しく行われているものはありません。

 私が最近読んでいるのはSAOぐらいですが、あれも人称で見るとひどいです。

 三人称、一人称の百花繚乱ですからね(笑)。

 では、それがなぜ成り立つのかといえば、「読者が混乱しないから」なのです。


 感想で「視点がぶれる」「ノリが悪い」「状況がわからない」というようなことを言われた人は、まずは人称と視点をしっかり守ってみましょう。

 そこから自分なりのバランスが作れるかもしれません。


 昔は、たとえば一人称複視点などは反則と言われていました。

 でも、時代が変わって認められていくようになりました。

 きっちりと基礎をやれば、自分なりのスタイルが作れるかもしれません。


 まあ、私もまだ基礎ができていない身ですけどね(笑)。

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