あとがき

 本作『狭界の剣姫』のタイムスタンプは、2010年2月ですね。かなり古い原稿になります。あの震災の前だから、もう遠い昔に感じますね。

 異世界ファンタジーを初めて書いたので、もうアレです。

 かなりアレです、酔ってる雰囲気が感じられます(笑)

 作った設定や世界観が、とにかく気に入ってて、教えたくて。ブワーッと書いてて、情報量が不快な肥大化を見せてる感じがしますね。だから、異世界ファンタジーって難しいんです。異世界がどれだ「異なる世界」かを書くのに、現実で使われてる言葉が限られる。まさか「ジェット機のようなドラゴンが」とか「強力な火炎放射器のように炎が」なんて書けませんから。そして、どういう世界観なのかも書くのですが、現実とは異なる理、異なる社会や風俗を、どういう順序と分量で、どういったペースで読者に読んでもらうかも大事です。

 実は異世界ファンタジーって、凄く難易度の高い文芸なんですね。

 だから、こうして改めてみると……恥ずかしいな(汗)


 因みにこの物語、「海」と書いてますが、当然みんな飛んでます。ようするに、遠い過去、読者から見て遠い未来……地球は爆発したと思ってください。それで、あらゆる陸地が割れて弾け、天を漂う島になった。その天も上には全てを飲み込む破滅の雲が渦巻いてて、下は見えぬ先までずっと海です。

 破滅の天と失われた大地の狭間の世界、それが狭界なんですね。

 狭界では人類は皆、フィングと呼ばれる特殊な力を持ってます。それで自分の住む島が天に吸い込まれないようにしてるんですね。フィングが全てのフィング文明なので、軍艦から武器、そして日常での調理等にも全てフィングを使います。フィグリングという腕輪を通して、島や機械にフィングを注ぐ訳です。


 こうして改めて説明してみても、この設定が駄目だとは一概には言い切れません。ただ、こうした世界観を上手に見せる術が、当時も今も不足しているとは思います。それでも引っ張り出してみたのは、一つの参考文献として、あとは今日ちょっとTwitterで話したからかな? 異世界ファンタジーって、とても好きですから。

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とある駄作の冒頭集 ながやん @nagamono

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