ブルガダ症候群のあれこれ。

ブルガダ症候群のこと。

ブルガダ症候群とはどんな病気なのか、当時はあまり情報がなく、主治医から説明を受けた内容を自分なりに解釈してまとめました。

現在はインターネットで検索すると、医療機関や従事者の方が多くの情報を掲載しているので、時の流れを感じます。



【ブルガダ症候群 Brugada Syndrome】

ブルガダ症候群とは、心臓に問題が特にない(心筋梗塞や狭心症など)のに、心室細動が起こってしまうという病気です。

簡単に言うと、突然心臓が痙攣し、ポンプ機能を果たさなくなり、最悪の結果、死んでしまうという病気です。


この病気の90%近くが男性で、働き盛りの年代(30~50代)に発作が起こることが多いそうです。

ただ、ブルガダ症候群と診断されても、一生発作が起きずに終わる人もいます。

睡眠時や安息時に発作、つまり心室細動が起こりやすく、俗に言う「ぽっくり病」の主な原因ではないかとも言われています。


現在の医学では、完全に治せる病気ではないらしく、「ICD(植え込み型除細動器)」と呼ばれる医療機器を身体に埋め込み、心室細動による突然死を予防します。


会社や学校等の健康診断の際で心電図を撮ったときに、ブルガダ症候群の疑いと診断され、病院の再検査でブルガダ症候群だと解かるケースも、少なくないようです。


心電図に、ある特徴的な波形(coved型・saddleback型)が出るのですが、個人差があり、また常時その波形が出ているわけでもないそうです。

電気的生理学検査(EPS)やレート・ポテンシャルなどの、ある種の検査を幾つか行い、総合的に見て診断されます。


ブルガダ症候群と診断されても、ICDを植え込む必要があると判断されるケースは少なく、大多数の場合は経過観察になるそうです。

ただ、近親者で心臓突然死をした人がいたり、失神経験があったり、他に不整脈を持っている場合は心室細動が起こる可能性が高くなるので、ICD植え込みが進められることが多いようです。


最新の研究では、ブルガダ症候群の場合に、どのようにして心室細動が起こるのかが解析が進んできており、カテーテルアブレーション治療にで一定の結果が得られている研究も発表されているそうです。


遺伝に関しては、優性遺伝であることは研究で解明されているのですが、すべてのブルガダ症候群が遺伝性というわけでなないようです。


以前、患者会の講演会で講師をされた先生(小児心臓病が専門の方でした)から、子どもへの遺伝に関して不安に感じていることを聞きました。

子どもへ遺伝した場合、幼い時に心室細動が起こってしまうのが非常に不安で、乳幼児突然死症候群の要因のひとつではないかと感じている……という話をしました。

それに対しての先生の見解は、ブルガダ症候群の場合、若年で発作が起こるケースはごく稀で、発作が起こる年齢の多くは成人以降とのことでした。

確かに、患者会などでも、ブルガダ症候群が原因で心室細動が起こって倒れた方でも、20代で最初の発作があった方はとても少なく、大体が30代中ごろ~50代の方が多かったです。


心室細動を含む発作の回数にも個人差がかなりあるように感じています。

旦那君の場合、頻拍などの不整脈は年々増えてきていますが、心室細動が起こったのは、一番最初に倒れた時のみです。

でも知り合いのブルガダの方は、短いスタンスだと半年に1回、長くて年1回ほどのペースで心室細動があったそうでした。


大多数は無症候群のブルガダ症候群ですが、有症候群(失神や心室細動経験あり)の方でも、発作の回数はかなり違うのが現状のようです。

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