マイホーム購入のあれこれ。
旦那君が倒れてから4年目にもなると、病気との付き合い方にもだいぶ慣れてきました。同時に、これからの将来への不安や心配を、どうやって解決していくかを考えるようになりました。
20代後半で病気が分かったことは、ある意味では不幸中の幸いだったのかもと思っています。人生設計を練り直す年齢としては、まだまだ何とかできる年齢でもあったので……。
で、タイトルにもある『マイホーム購入』に関してです。
きっかけは、当時取っていた新聞に入っていた物件情報のチラシでした。
近所のマンションが売りに出されていて、ふと当時住んでいたアパートの家賃と、住宅ローンで月々返済した場合の金額をざっくり計算してみたんです。
そうしたら、あれ、これちょっと頑張ったら、買えるんじゃね……? ってことに気が付きました。
まぁ内覧だけするなら
駅から徒歩10分くらいで、マンションの最上階(ここは5階でした)で広いバルコニーもあり、家族三人で住むには割と良いかも……と、夢が広がり(笑)、帰宅した旦那君とも相談し、挑戦してみることにしたんです。
結論的には、住宅ローンの部分で色々引っかかり(特に年収)、その物件は断念しました。でもこの時に色々と情報を仕入れることができたので、挑戦した意義がありました。
頭金に最低限必要な金額や、自分たちの年収から月々払える金額を計算し、住宅ローンを組む際に使用する団体信用生命保険(以下、団信)やフラット35のこと、それらの審査に通るには、どんな条件があるのか等々を調べ、患者会で実際にマイホームを買った人からも相談したりしました。
まずは貯金。年間100万円を目標に、毎月一定額貯金をしました。
1年目~3年目は、入退院やその後の旦那君のメンタル不調で、収入が2/3位になってしまっていて、ぶっちゃけ色々と大変でした。住宅ローンの部分の前年度の収入の低さがネックになり、借りられる金額にも影響が出ました。
4年目からは、メンタルも回復し年収も倒れる前と同じくらいに戻り、娘も入園前でそれほどお金のかからない時期だったので、一番貯金が捗った時期でした。
また、住宅ローンの関係で通院や入院に関する条件もあり、2年後以降5年以内で住宅購入を決めてしまわないと、機会がどんどん先送りになることも分かりました。
このことから、4年目はとにかく貯金をし、5年目以降は貯金と並行して物件探しをする方向に決めました。
5年目は、娘が3年保育の幼稚園に入園したのを機に、5月からパソコン教室のインストラクターとして働き始めました。娘を産んでから長らく引きこもっていたので、久しぶりの仕事復帰には緊張しました(苦笑)
幼稚園が私立しかない市だったので、幼稚園にかかる費用も安くはなく、自分のお給料の半分近くは幼稚園代に消えていました。でも多少は家計の足しになっていたし、なにより『家を買うんだ!』という明確な目標があったので、働くモチベーションは高かったです。
秋頃から、ぼちぼち近所の不動産屋やネットの物件情報サイトを巡回し始めました。
自分たちの年収で、毎月無理なく支払える金額をまず考えました。ボーナス支払いはなしで、年利が上がってもそんなにキツくならない額面を住宅購入支援サイトで算出し、自分たちが買える物件のおおよその金額が分かりました。
そこから地域や周辺環境、譲れない条件を考えて、比較的近所の物件、少し離れた物件、さらに少し離れた物件……と、旦那君の通勤時間も探りながら探しました。
物件探しでは、当時住んでいた近所にあった不動産屋さんに大変お世話になりました。マイホーム探しをし始めたころ、惹かれる物件を店の窓に掲載していて、それがそこにお世話になるきっかけでした
その物件は当時住んでいた場所からも近く、生活環境を全く変えなくて大丈夫だったのですが、建屋が古く、フルリフォームか建替えしないと厳しい感じでした。
そちらの物件とはご縁がなかったのですが、とても感じの良い不動産屋さんで、旦那君の病気のことも最初に話すと、色々と相談に応じてくれました。
物件探しでも、こちらの希望や条件から色々なものを見繕ってくれたり、私たちが見つけた物件に対しても、快く紹介してくれました。
最初は近所で探していましたが、少しずつ範囲を広げていくと、旦那君の通勤時間は伸びてしまうものの、理想に近い物件が出てくるようになりました。
気になった物件の内覧をするのは、とてもテンションが上がりました!
物件によっては外からしか見られないものもありましたが、見取り図だけでは分からない、庭の感じとか環境とか、実際に見るのは本当に重要だなと感じました。
不動産屋さんと探し始めて数か月、ようやく『これだ!』という物件に巡り合いました。フルリフォームされた中古の一軒家で、ご縁があることを願い、購入に向けて本格的に動き始めました。
まずは、自分たちの収入で、この物件が買えるかどうか。一番大事なことでした。
不動産屋さんを通じて、銀行に住宅ローンの融資としてどれくらいの金額を借入れ可能かを出してもらいました。
まずは、フラット35を利用できるかどうかでした。物件に対して条件があるようでした。
旦那君の場合、民間金融機関(いわゆる銀行ですね)で住宅ローンを受ける場合に必要な団信に加入できるかどうか不明瞭でした。
患者会でも、自宅購入のために銀行にローンの相談に行って、心臓病があるという事で断られたというケースを聞いていました。
そのため、団信に入れなくても使えるフラット35は、マイホーム購入の上で使えるかどうか、大変重要でした。
不動産屋さんを通じて、フラット35での融資の不可を調べてもらい、無事に使えることが分かったので、今度は銀行の住宅ローンが使えるかどうか、調べてもらいました。
団信を使う際の健康告知を確認し、幾つかの条件をクリアすれば通せそうだったので、旦那君の主治医や物件の売主さんに事情を説明し、協力してもらいました。
その後、無事に銀行の審査を通ることができ、最初の住宅購入チャレンジから2年が経った1月。
私たちは、夢のマイホームを手にすることが、できたのでした……!
マイホーム購入は、最初は現金一括じゃないと難しいかなと思っていました。
でもブルガダ症候群でICDを植え込んでいても、色んな方法を探れば家を買えるもんだなぁと、この経験を通じて分かりました。
自宅購入に関しては、お互いの両親からは一切援助を受けていません。
収入も、20代サラリーマンの平均年収ほどでした。
それでも、なんとか買うことができました。
新宿から電車で1時間半。自然豊かな環境の中、新たなスタートです。
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