経緯07:4月下旬、ICDの初作動

——時間を少し戻しまして。


4月下旬の、とある日の事でした。

午前10時頃に、出勤途中の旦那君から電話が入り、こんなことを言われました。


「ICDが作動した」


この時、私と娘は二度寝を満喫していたのですが、流石に一発で目が覚めました。


ICDが作動した場合、すぐに病院に連絡し診察を受けるよう指導されていました。

当時、保険証が家族で一枚の物だったので、娘のこともあり、普段は私が管理していました。診察に保険証も必要だったので、持ってきて欲しいとのことで、電話をくれたそうです。

急いで準備をし、娘は実家の両親に預けて旦那君の元へ。


1時間半後に病院に到着し、旦那君を捜してウロウロしていたところ、待合室付近で無事に合流できました。

幸いなことに診察を受ける前だったようで、先生の所で私も一緒に話を聞かせてもらいました。



まず、今回の作動の要因になった原因ですが、心室頻脈が長く続いたことによるものでした。この時は20~30秒くらい心室頻脈が続いていたみたいです。


昨年末~今月までにかけて、結構動悸があり、旦那君自身も自覚症状がありました。

前回のICD外来でのチェック時に、作動の準備が2回程あったのですが、今回のチェック時に再度調べたら、作動の準備の回数が増えていました。

実際の作動は、今回が初めてでしたが、作動の為の準備は、前回以降、5回位あったみたいです。


ちょうど翌日が定期検診の予定日で、24時間ホルター心電図をとることになっていました。それを調べてから、これからどうするかを、また先生達と相談することになりました。



いつか作動するだろうと覚悟していたので、「とうとう来たかっ!」といった感じでした。

意識のある時の作動だったので、多少痛かったとのこと。

初作動の割には、随分落ち着いていたので、少し安心しました。




そして6月上旬の定期検診にて、旦那君のICDの設定を見直すことに。

24時間ホルター心電図や、ICDに記録されたデータから、旦那君の不整脈の特徴が分かってきたので、下記の設定を追加することになりました。


【追加された設定の詳細】

・脈拍が180~200前後で、ページング開始。

・ページングで止まらなければ、20ジュールで除細動

・それでも止まらなかったら、30ジュール(MAX値)で除細動


ちなみに、上記の不整脈とは違う感じ(推測だけど、脈拍が220以上……かな?)の場合は、30ジュールで除細動が行われるとのことでした。


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【補足1:ページングとは】

ICDの機能のひとつで、頻脈が長く続いた場合に一定のリズムで微量の電気ショックを流し、脈を正常なリズムに戻します。


【補足2:ジュールとは】

電力の単位らしいです。

AEDなどで除細動をかけるは、200~300ジュールでかかるそうなので、私ら夫婦の間では、ICDで除細動がかかった時に、どれくらい痛さを感じるかの目安にしています。

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設定を見直してからは、ページングが入ることはありましたが除細動に至ることはありませんでした。ページングは本人も気づかないくらいの作動のようです。


ICDでの除細動の衝撃(痛さ)の話は、噂には聞いていました。


曰く、「突然後ろからバットで殴られたようだ」

曰く、「突然胸を思い切り殴られたようだ」


旦那君は「プロレスの蝶野に胸にヤクザキックを食らったよう」


共通して言えるのは、突然大きな衝撃が、胸の辺りにやってくることで、これは確かに、怖いなと思いました。



ちなみに旦那君に当時「大丈夫? 痛かった? 辛くない?」と聞いたのですが、それの答えが、


「EPS(電気的生理学検査)の時にやられた除細動(つまり電気ショック)に比べれば、わりと平気」


……何と言うか、比較できてしまう電気ショックがあるのも、世知辛いなぁと思った次第です。




意識下での除細動は、本来はあまりのですが、設定や状況によって作動してしまう場合があり、今回の旦那君も、そのケースに該当(頻脈が長く続いた)しました。


なお、心室細動が起こった場合は意識消失するので、除細動がかかってもその痛さは感じないそうです。



この辺りの話は、またいずれ書いていこうと思います。

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