言葉にならない世界で、知りたかった言葉を晒している。

「高機能の~」総PV600越えありがとうございます。

 そのほとんどが4話までのものであることに、大変複雑な気持ちです……


 うん、5話な。ちょっとしぬしぬ言いすぎたよな。

 なんせリアルタイムに襲われてる隙間で書いてたから、他に言葉選ぶ余裕がなかったんよな。

 それでも今も、ちょいちょいのぞきに来てくださるかたには、感謝の念をおくりたいです。


「高機能の~」はかなりニッチな作品です。

 まず読者対象が狭い。

 発達障害当事者、かつ既にあれこれ本を読んで基礎知識は得てるけど、なーんかこれほど激しいとも思わないし違和感強い……と首をかしげている人が対象です。

 狭い。


 さらに一当事者が露悪的に自らの感覚や思考をしゃべくりしているだけで、障害について新しい知識を得たい人にはあまり向かない作りです。

 狭い。

 書いてて「本の企画としてどうなんだ……?」と自分でも思いはじめた程度には狭い。


 でも、あえてそうすると私は決めました。


 私が何より欲しかったのは、言葉だからです。


 自分を襲うもやもやとした感覚を指す言葉。

 これなんだ、と気づくための目に見える言葉。

 ひどく些末な、もしかしたら自分だけかもしれない、自覚すらしていないかもしれないことへの言葉。


 最近では、ソーシャルコミュニケーション障害とか、非言語性学習障害とか、そんな言葉もあるそうです。

 私はどちらかというと、これにちかいのではないかと最近は思っています。


 非言語の情報を読むことができないから、言語でひっつかまえて理解していく。

 それが私の障害受容でやってきたことですし、今もやっていることです。


 その過程で得た言葉を、こうして晒している。

 それは、アプリを開発してソースごと公開しているような感覚なのかもしれません。


 私とほぼ同じ、という感覚の人はいないでしょう。

 でもいくつかは覚えがあるかもしれない。

 何かに気づくきっかけになるかもしれない。

 そう考えて書いています。


 ていうか、めっちゃカジュアルに飛び降り全肯定して体動かそうとしてくる脳みそが、そこらにあってたまりますかいな。


 閑話休題。


「高機能の~」は言葉探しの作品です。

 衝動に負けてしまわないように、今を生き延びていられるように、私が形にしてきた言葉の姿です。

 狭い。


 それでも読んでくださる方々に、いつか言葉を渡せますように。

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