突然のカットインはご遠慮ください。

 発動すると、傍目に寝てるように見られるから困るんです。

 寝てない! 起きてる! 外界を知覚できてないだけ!

 今回はそんなお話。



 授業中、教師がぽろりとこぼした一言から、妄想を繰り広げた経験はおありだろうか。

 私はめいっぱいある。

 特に理科と歴史はおいしい。

(地理は中1以来受けてないんだ。あとで受験で大変だったんだ)


 閑話休題。


 たとえば、アメーバから核を取り除くと、核も細胞も共倒れで死んでしまうという話。

 それだけでブロマンス一本書けるよね。

 あるいは夢に破れた人でもいい。女性同士でエスでもいい。

 要は引き剥がされれば共に息絶えてしまう、という強い"何か"があればいいんだから。

 こうして妄想は進み、授業は聞こえなくなっていく。


 ……という話なら、『あるよねー』ですむと思う。

 けれど、これから話すことをわかってもらえる自信がない。


 私は脳みそに、突然コマ割りを「見せられる」ことがある。

 縦スクロール形式だったり、アニメのコンテのようだったり、姿はいろいろなのだけれども、それが唐突に視界を「塞ぐ」。


 それはあまりに自然に、妄想の続きのように(実際発想の延長からくることが多い)脳内に現れる。

 現れるだけならいいのだが、それは視界めいっぱいを占拠した上に耳を閉ざし、外のことをわからなくさせてしまうのだ。


 限りなく近いのは、白昼夢を見ている状態。

 五感が夢の中にある感覚が一番近い。

 はっ、と気づいた時には、まるで記憶のない話が進行している。その間の情報はもちろん脳に記録されていない。


 しかし誓って、私はこの間寝ていない。意識に寝起き特有の霞がかった感触がないからだ。

 ついでにぼうっとしているわけでもない。


 体感としては、PCで生配信を見ている間に、突然別ソフトが全画面モードで表示されミュートを起こしたようなイメージ。

 しかもそこにちょうど配信を見ながら気になっていたことが書かれているものだから、無意識に目が追ってしまう。

 配信を思い出し視聴できるようにした頃には、過ぎた時間の分だけ情報が飛んでいる。タイムシフトはない。


 しかもおそろしいことに、「思い出せる」とは限らない。


 ……仕事中に寝るな! って怒られたよね。しかもひとクラス以上の人数がいるオープンオフィスでね。


 どうも「塞がれている」間、私の顔は半目になっているらしい。

 傍から見たら、寝てると思われても仕方ない。

 見た目悪いしねー……

 怒られた前後の記憶は吹っ飛んじゃってるから、その時何考えてたのかわかんないけど。



 真面目な話、説明を聞いている時に限ってカットインされるんで、「今欲しいのはネームじゃない! ていうかネームもらってもかけないせめてテキストで来い!」と振り切らないと素早く戻れないんですよね。

 それでもロスは出ますし、せっかくのネタは消えちゃいますし……

 何よりこれ、移動中でも気にせず起こりますし……


 お客様の中に、脳内カットインの防ぎかたをご存じのかたはいらっしゃいませんかー?!


 そもそもいるのか? というのが、長年の疑問です。


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