判断基準                065

65 恨みわび ほさぬ袖だに あるものを 恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ

 うらみわび ほさぬそでだに あるものを こにくちなむ なこそおしけれ


【カテゴリ】女子悲恋

【タグ】女性 貴族 平安中期 後拾遺集 恋


【超訳】何が悔しいって!

もうあなたを恨むのも疲れたわ。涙を拭く袖なんてね、乾くヒマもないけれど、何が悔しいって、ワタクシの評判が落ちることが許せないんですのよ!


【詠み人】相模さがみ

一条天皇の皇女・脩子しゅうし内親王に仕える。藤原定頼(64)の恋人でもあった。


【決まり字】うら(2)


【雑感】これまた「歌合」で「恋」のお題で詠まれた歌だそうで、具体的な恋の歌ではないそうです。50代半ばでの作だそうです。それまで重ねてきた恋愛遍歴を踏まえてのお歌だそうです。恋して、フラれて、泣いて、また恋して……、涙をふく袖がかわく暇がないほどに。「私の評判が落ちる」のはどこからなんだろう? 何回もフラれるから? でも何度も恋をするってことはおモテになるんでしょう? 恋多き方でチャラく思われるから? この時代の何が評判がよくて、何が評判がよくないのかがよくわかりません。

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