もう一度逢いたい 056
56 あらざらむ この世のほかの 思ひ出に いまひとたびの 逢ふこともがな
あらざら
【カテゴリ】女子恋
【タグ】女性 貴族 平安中期 後拾遺集 恋
【超訳】逢いたいのはあなた。
もう長くはないと思うの。あの世に旅立つ前にもう一度逢いたいのはあなたなの。せめてもう一度逢いたいの。
【詠み人】
小式部(60)の母。一条天皇の中宮彰子に仕えた。梨壺の五歌仙といって、当時の優秀な女流歌人に数えられる。「和泉式部日記」の著者。
【決まり字】あらざ(3)
【雑感】「和泉式部日記」の著者として国語の授業に登場した和泉式部。あの紫式部(57)がその才能に嫉妬したほどの歌を詠んだそう。
結婚して、小式部(60)を産んでいます。母娘ともに一条天皇の中宮彰子に仕えました。夫との離婚後の親王さまとの恋が「和泉式部日記」に綴られています。
この方も恋多き方で、この歌の「あなた」もどなたのことを指しているのかわからないそうです。どの方のことを想っていたんだろう。いくら恋多き方といっても、最期に逢いたい人がひとりでよかった。この歌、その方には伝わったのかしら。願いは叶ったのかしら。
自分がそうなったとき、逢いたい人はいるんだろうか。そう思える人にもう出逢っているんだろうか。遠き才媛に思いを馳せながらそんなことを考えてしまいました。
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