表情は正直 040
40 忍ぶれど 色に出にけり わが恋は ものや思ふと 人の問ふまで
しぬぶれど いろにでにけり わがこ
【カテゴリ】男子恋
【タグ】男性 貴族 平安中期 拾遺集 恋
【超訳】バレちゃった。
誰にも言ってなかったのに、顔に出てたらしい。「なになに、好きな人でもできたわけ?」なんて聞かれちゃったから。
【詠み人】
光孝天皇(15)のひ孫の
【決まり字】しの(2)
【雑感】天徳4年(960年)、村上天皇の世に「
この歌は「忍ぶ恋」というお題で披露された歌です。対抗した歌は41番の「こいすてふ~」でした。この歌合せでは20ものお題に沿って歌が披露されたそうですが、唯一この「忍ぶ恋」の2首は対で百人一首に選ばれました。2首とも選ばれるほどどちらも秀逸だったということですよね。接戦の末、こちらの歌が勝ちとされたようです。
誰にもわからないようにしていたのに、顔に出ていたらしい。「好きな人でもいるの?」と人に聞かれたくらいだから、という歌でしょうか。恋をしたら、ふとその人のことを考えてしまう。脳内で妄想を膨らませて自然と頬が緩む。いかん、いかん、と意識を戻す。それでもまた想いはその人のことを……。本人は意識していなくても、眉間にしわを寄せてみたり、口角を上げてみたり、表情は変わるもの。顔に出た「色」はどんな色? ピンク色? パステルカラー? こんな時期幸せな時期かもしれませんよね。
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