そっけないキミと月 030
30 有明の つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし
ありあけの つれなくみえし わかれより あかつきばかり うきものはなし
【カテゴリ】男子悲恋
【タグ】男性 貴族 平安中期 古今集 恋 月
【超訳】今もつらいんだよ?
あなたと別れたあのときも有明の月が見えてたから、今も有明の月を見るとつらいんだよ。そっけなくされちゃったあなたのことを思い出しちゃってね。
【詠み人】
【決まり字】ありあ(3)
【雑感】これも「あなた」がどういう方か諸説あるようです。作者の好きな人が既婚者で想いが遂げられない説、女性の方が作者に興味がなく、会いに来ても相手をしなかった説などです。「古今集」では『逢はずして帰る恋』に分類されているので、うまくいかない恋であることは間違いないようです。
有明の月はほぼ夜明けに東の空から昇ってくる月です。季節にもよるでしょうが夜明けの時刻で空が白んでくるような時間帯です。この頃は男性が夜の間に女性の元へと通って朝には自宅に戻るのですから、夜明けは恨めしいものかもしれませんよね。うまくいく恋にしても、うまくいかない恋にしても。
今でも有明の月を見るとつらいんだよ。
時が経っても胸をしめつけられるほどの恋、だったのでしょうね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます