権力闘争の末 011
11 わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬ 人には告げよ 海人の釣舟
わたのはら やそしまかけて こぎいでぬ ひとにはつげよ あまのつりぶね
【カテゴリ】旅、別れ
【タグ】男性 貴族 平安初期 古今集
【超訳】倍返しだ!!
そこの漁師さん、俺は島流しだけれど、勇気を持って大海原に漕ぎ出していったと伝えてくれないか。待っていてくれ。いつか必ず戻ってやる。倍返しだ!!
【詠み人】
小野篁。漢詩文や和歌で有名。遣唐使に任ぜられたが、訳あって任に背き、島に流罪となる。その後許されて参議(宰相)となる。
【決まり字】わたのはら や(6)
【雑感】つい人気ドラマの決め台詞を使ってしまいました。出世を快く思わなかったり、意に背いて上司の逆鱗に触れたり……、何百年前も今と同じようなことしてるのですね。
「人には告げよ」の「人」は都に残してきた愛しい人だそうです。家族なのか恋人なのかはわからないそうです。いずれにしても、俺はこんなことではくじけない。必ず帰るから待っていてくれ、という決意表明の歌だったのかしら。島流しといっても決してこれでは終わらない、下を向かず前を向いて漕ぎ出していくんだ、という強い意思を表しているようです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます