2 平安初期 ( 794 ~ 894 )

ウワサの真相は?            008

8 わが庵は 都のたつみ しかぞ住む 世をうぢ山と 人はいふなり

 わがいは みやこのたつみ しかぞすむ よをうやまと ひとはいなり


【カテゴリ】人生

【タグ】男性 僧侶 平安初期 古今集


【超訳】別にそんなんじゃねーし。

オレは自然豊かな宇治が好きで住んでいるのに、都の人たちはオレが都をイヤんなってこっちに来たって言ってるんだってよ。失恋していじけてるってウワサらしいけど、別にそんなんじゃねーし。


【詠み人】喜撰法師きせんほうし

六歌仙に数えられる有名な歌人だが、生没年など詳細は不明。


※六歌仙 「古今和歌集」の序文に記された6人の代表的な歌人。


【決まり字】わがい(3)


【雑感】なんだか、こう訳すとクスッと笑えません? 今も昔も皆さん噂話お好きですもんね。根も葉もないことに「そんなんじゃねーし!」と言いたくなることもありますよね。

 どなたかに失恋したのでアイツは宇治の方で暮らしている、という噂が立ち、それに対して返した和歌だそうです。

 んん? 失恋? お坊様なのに? 出家する前? 失恋したから出家したの? そもそも失恋は本当のこと? なにやら疑問は多々残ります。

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