「考える(自分の心の声を聴く)」の中身は?

 考えたり、自分自身の心の声を聴いたりする場合、その対象・やり方が問題です。

 対象は、次の2つに大きく分けられます。

① 自分以外のもの、他人・組織・環境・状況などについて考える。

② 自分について考える。


 「過去と他人は変えられない」という有名な言葉があります。確かに過去は変えられませんが、「他人は変えられない」という言葉については、少し誤解しやすい面があります。

 確かに、他人を変えることはできないのですが、相手の不適切な言動がただ単に「知らなかっただけ」という場合には、「気づいてもらう」「知ってもらう」ということで解決できることがあります。

 「こんなことぐらい言わなくてもわかっているだろう」と思っていたら、「そうでもなかった」という場合もあります。ですから、相手がどんなことがわかっていて、どういうことは知らない人なのかよく観察し、できるだけ相手の立場になって考えてみることが大切です。 

 また、個人ではなく、組織・環境・状況に問題があるのではないか、という視点ももちろん大切です。

 自分については、「怒りの元になっている自分のものの考え方がどういうものであるのか」ということが一番重要です。これについては、「3 レコーディング精神安定法―本格的な怒りとじっくり取り組む方法―」に書きます。

 もちろん「なんでもかんでも自分に問題がある」とか、「自分になんの問題もない、悪いのは常に自分以外だ」などと考えるべきではありません。①と②の両方が必要です。

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